ひびこれこうじつ

とりとめなく、日々の覚書です。

わけわっかんねー

2019-11-04 10:57:34 | art
昨日の夜遅くに帰ってきたら、母が肉じゃがを作ってくれていた。そして、
「バッテラがあるから食べたら?」
と言うので、
「かってきたの?」
と言ったら、
「お前がかってきたんでしょう?」
と言う。
「いつ?」
「昨日」
「お母さん、それ『べったら』だわよ」
うちはこういうことが多すぎる。

一昨日、久しぶりに近所にぽんぽんと買い物に出て、途中でガス会社の小さなイベントがあって、そこで漬物屋さんのテントがあって、べったらを買ったのだった。
「べったらはおじいちゃんが好きだったねえ」
ぽんぽんとも、久しぶりにのんびり話せた。
最近は秋になっても喘息が出なくなったのに、この間、高校で笑いすぎて、久しぶりに発作が起きるかと思ったんだそうだ。
「学校楽しそうだねえ」
「うん、めっちゃ楽しいよ」
と躊躇なく娘に言われて、ああ、幸せだなあと思った。

が、その翌日から、ぽんぽんは予備校で模擬試験だった。
二日続けて一枚の絵を描くのだそうで、昨日の夜、私が益子から帰ってきて、ぽんぽんの部屋を覗いたら、机の上に小さなデッサンがいくつもあって(今日描いた絵の構図を練り直していたらしい)その上に、

わけわっかんねー

と、書いてあった。
そうだよねえ、答えのないものを作る時って、わけわかんなくなるよねえ……。
と、今いろいろとわけのわからなくなっている私は、思わず苦笑いしたくなったけど、それもそれで幸せなんだよなー、と思った。
まあ、頑張ってください、私も頑張るさ。

益子陶器市

2019-11-03 10:18:03 | 旅行
陶芸をやってる友人二人に便乗して益子陶器市へ。

お天気が心配だったけど、予想以上にあったかくて、日差しも少し強すぎるくらい。
大盛況で、立ち並んだたくさんのテントの間を人が埋め尽くしている。
私たちもあっちをふらふらこっちをふらふら、なかなか先に進めないw
小さな秋の草花に彩られた民家の庭先や、大きな壺に投げ入れられた紫式部や、うちのあたりではみられなくなった小菊の群れや、葉の落ちかかった木の色づいた柿や、なぜか登窯の前に陣取るやぎや(見学していた男の人が「益子やぎじゃん……」とつぶやいたのを、友達が聞き逃さず、「今、益子ヤギって言いましたよね!」と問い詰めて、大笑いした)、爽やかな秋の空気や、もちろん作家さんたちの焼き物や、いろんなものが美しくて、とてもリフレッシュできましたぜ。

「あ、こういう雰囲気、すごく好き!」
と思う家とかお店とかがたくさんあったけど、中でも陶器市会場から益子駅に向かう道の右手、道路から50メートルくらい入ったところに(そこは草茫茫の空き地)、古民家を古本屋にしたお店が、本当にドストライクだった。空き地の向こうにひっそりと家があるってところがいいのだ。

粉引きの湯飲み(ぐい飲みにもいいですよね!と作家さんと意気投合)と平皿、藍色の模様の入った蕎麦ちょこ、木のスプーン3本をゲット。
猫の形のアロマランプを買えばよかったと、ちょっと後悔。

お昼ご飯を食べたお店のトイレの個室(よりによってトイレだし)に飾ってあった絵が忘れられない。
黒のペン画で描かれた猫の絵。
机の前に猫が、物思わしげに、でも楽しそうにペンを持って座っている。机の上にはノートとインク瓶とウイスキーボトルとショットグラス。タイトルは、
「ひらめきを待つ猫」サインはTakano
この作家さん、いつか出会えるといいな。


13番

2019-11-02 09:10:18 | 日々のこと
ここしばらく何かが変わってきてるな、という感じはあって、なんかザリガニが脱皮し損なってる感じがするんだけど、まあよくあることなので、脱皮の一助に家の掃除なんかをぼちぼちしている。
そんな中、一昨日、久々に母と大衝突して、しかしそれでも自分は進歩したなと思うのは、衝突している自分を、
「あらまあ、気の毒な」
と、ちょっと微笑ましく見ることができることだけど、それにしたって分離を選んだことには変わりなく、褒められたもんじゃない。
よくもまあこれほど、母というエゴにしがみつけるものだと呆れるけど、要するに私はまだ母に、世の中に、自分の良いと思う方向に動け!と期待をしているのだ。
世の中や他人などの外側を想定するのは二元性、そこに期待すれば、必ず裏切られる。二元だから(ちくしょう!)。
私の「良い」に、何の意味があるだろう。そんなこと、もう10年も前に懲りてないか?
母は聖霊に任せておけばいい。私は私のやることをやれ。

昨日は意識的に立ち位置を変えて母と静かに付き合い、今朝、起きて5分ほど瞑想したら、不意に13番のカードが浮かんできた。
名前のない者が掘る地面は黒く、深く、どんどんその闇だけが意識に現れて、
「ああ、これが全部、何の意味もなく光に変わるんだなあ、よし、どんどん掘ってやれ」
と思った。