4日の3時ごろ、動物病院から帰ってすぐ、くぅちゃんがお空に帰っていった。
年末から体重が減り始め、最後は2キロを切ってしまって、子猫みたいに小さかった。
段ボールで囲って電気あんかを入れたくうちゃんのお部屋に横たわってるのを、ブログを書きながらそばにいて、ちょこちょこ覗いて体の位置を変えたり、足をさすったりしてたけど(でも本人は嫌だったみたい)、最後にのぞいた時には両足をピンと伸ばし、目も口も開いてこと切れていた。ほんの数分、長くて数十分だと思うけど、すっかり固くなって、手足も、目も口も、曲げることも閉じることもできなかった。
「すごいね、この子は。よく頑張ってるね」
動物病院の先生は、その日もくぅちゃんをいっぱい褒めてくれた。
あんまり悲しくなかった。
本当に、本当にお疲れ、という気分だった。
でも、部屋の中で物音がすると、またどこかでくぅちゃんが転んだり、仏壇の隙間や、おばあちゃんの車椅子のタイヤにハマったりしてるんじゃないかと、ふっと腰を浮かしそうになる。
今日、動物病院に挨拶に行って、余ったペットシートとか、おむつとか、ちゅーるとか、ボランティアさんに渡してもらえませんか?といったら、看護婦さんが、
「いいんですけど、もういらないんですか?」
と言う。
「え?」
「なんか、また猫が来そうな気がして。前回もそう言って持っていらしてたし」
……ああ、ミラチューのこと、覚えててくれたのねえ
「いえ、もう、しばらく生き物はいいです。飼わない予定です」
たぶん。
そういえば、以前この待合室で、飼い主さんたちと笑ったことを思い出した。
「もう、この子で最後にする。生き物は大変だから」
と、誰かが言ったら、誰かが、
「そう言いながらまたかちゃうのよね」
「そうなのよ!」
「そうそう!」
と、みんなで笑った。
どうも動物はクセになるらしい。
そして先生に挨拶。
「あんまり何かしてあげられない子だったんですけど」
と、私が言ったら、先生はニコニコしながら首を振って、
「いやいや、ここまで常時手がかる子は、なかなか面倒見られませんよ」
と、言ってくれた。
でも、これは本心で、もっとくぅちゃんに寄り添って、遊んであげて、かまってあげられたらよかったと思う。
「いやあ、たまたま母の介護と被ったので」
「あはは、一人も二人もいっしょ?」
「いや、猫の方がなんぼか可愛いですね」
つい、憎まれ口を聞いてしまうが、これも本心だw
うちの庭には、今でもよく猫が来る。
中には、度胸試しなのか、縁側に寝そべる奴もいる。
ワンオペ介護の家に、これ以上生き物に入ってきてこられては困るのだ。
今回だって、12月末にぎっくり腰寸前になった時、
「私が今ぎっくり腰になったら、母はショートステイに行ってもらうとしても、くぅちゃんはどうなるんだ!」
と、ドキドキした。
ああ、でも、猫は好きだあああああああ。
頼むから、入って来んなよ!