言語聴覚士の独り言

言語聴覚士の日記

発達障がい

2022-04-07 06:46:00 | 日記
私は訪問してリハビリを提供する仕事をしています。

4月から新しいスタッフが入職しました。

職種は小児専門にリハビリを提供する言語聴覚士です。

近年発達障がいの子どもの数が増えています。

理由は家庭や学校で問題があると病院に行って診断を受けるためです。

つまり、発達障がいの子どもが増えているのではなく、発達障がいと診断名を受ける子どもが増えているのです。

診断名がつくことで、医師が必要と判断すれば、薬の処方やリハビリを受けることができます。

また、親の受容が進んだり、学校や行政でのサポートが受けやすくなります。

私が小学生の時、ひらがなが読めないクラスメイトがいました。

今思えば学習障がいだったと思います。

彼は勉強が苦手でしたが絵が上手で芸術関係の学校に行きました。

今ではラーメン屋で働き結婚をして子どもも授かっています。

彼が小学生の時、学習障がいと言う診断名がついていたらどうなっていたでしょうか。

もちろん、今と同じような人生を歩んでいたかもしれません。

しかし、診断名がつくことで環境が変わり、自分は発達障がいがあると思い生きていくことで違った人生を歩んでいたかもしれません。

虫歯があれば歯医者に行くように、落ち着きがないのであれば落ち着く環境で学ぶ。

字が読めないのであれば字を読むサポートを受ける。

それでいいのではないでしょうか。

子供の時に診断名を受けただけで大きな石につまずいたような感じになる必要はないと思います。

訪問での小児のリハビリはまだまだ少ないのが現状です。

家庭で困ることがあれば一緒に解決方法や周囲の理解が得られるようにサポートしていきたいです。