日曜日のお祭り見物が中途半端だったため
昨日、施設からの送迎車、おっさんバスを降りてきたさっちゃんに
「お祭りに行かない?」と、言うと、「いかない!」と即答されてしまいました。
おうちに帰ってお風呂に入りたいと言うさっちゃんを
「美味しいもの買ってあげるから」と、強引に説き伏せ、お祭りへ出掛けました。
まるで誘拐犯の様ですが、紛れもなく親子です。
しょうがないなーと言う表情で、渋々ついてくるさっちゃん。
くそー、笑顔に変えてやるぜ。
お祭り見物といっても、私たちは、金魚すくいやゲームには全く興味がないので
真っ先に向かったのは、焦げたソースの香りが漂う、広島風お好み焼きのお店。
鉄板の向こうでは、スキンヘッドに鉢巻を巻いたおじさんが
真っ赤な顔をして、手際よくお好み焼きを焼いています。
人気商品らしく、出来上がるのを待っているお客さんが並んでいます。
お父さんへのお土産を確保しようと、最後尾に並ぼうとしたとき、後ろの方から
「あれ?さとみじゃない?」と言う声がしました。
振り返ると、そこには、さっちゃんの中学時代の同級生の女の子が立っていて
「やっぱり、さとみだ!」
その子は、中学時代と変わらない笑顔で近付いて来ました。
さっきまで、面倒臭そうな顔をしていたさっちゃんも、ころっと笑顔に早変わり。
「久し振りだね、元気だった?」
女の子はさっちゃんに話し掛けてくれました。
こう言う場面で、直ぐに言葉が出てこないさっちゃんは、ニコニコ笑顔で答えます。
「いま、お仕事の帰り?」と、私が尋ねると
「今日は休み」と、女の子は愛想よく答えました。
中学時代と変わらない笑顔に会えて、なんだかすごく嬉しい。
「記念に、写メを撮ってもいい?」
「いいよ」
女の子とさっちゃんは、直ぐに仲良く並んでポーズをとりました。
2人とも、良い笑顔です。
早速、中学時代の恩師の先生に撮り立てのほやほや画像を送り
喜びをお裾分けしておきました。
「じゃあね!」
「またね!」
今度会うときも、素敵な笑顔に会えます様に。
その後、さっちゃんと私は、お土産用の広島風お好み焼きとたこ焼きを買い
次に、フランクフルトとアメリカンドッグを買いに行きました。
ケチャップたっぷりのフランクフルトとアメリカンドッグを半分こして食べ
私がよく行く(日曜日に行ったばかりの)居酒屋で出している出店へ行って
「好きな物を買っていいよ」と、さっちゃんにお金を渡しました。
「いらっしゃいませ!なんにしましょう?」店員さんが、威勢よく声を上げます。
「………」
店員さんの威勢に負けたのか、急に恥ずかしくなってしまったさっちゃんは
目の前の唐揚げ串が欲しいのに、言えなくなってしまいました。
ニコニコと、笑顔で注文を待つ店員さんと唐揚げ串の前で
うつむいたまま、なにも言えないさっちゃん。
「唐揚げ串を1本、お願いします」
私が助け舟を出すと、さっちゃんがほっとしたように顔を上げました。
いっ!
私は、一瞬妙な声を上げてしまいました。
だって、さっちゃんの顔が。
さっちゃんの口の周りが、ケチャップだらけなんですもの!
さっき食べた、フランクフルトのケチャップのはずですが
一体、どうやって食べたらそんなにケチャップは付くんだい?と言うほど
さっちゃんの口の周りは、すごいことになってました。
口の周りをケチャップだらけにしたまま、満面の笑顔のさっちゃんは
店員さんから唐揚げ棒を受け取っています。
「どうもありがとね」
店員さんは、さっちゃんに向かって、優しく声を掛けていましたが
彼は、このケチャップ小僧が、22歳の成人女性だなどとは思うまい。
唐揚げ串を買った後、私はバッグからティッシュを取り出して
さっちゃんの口の周りをぐいぐいと拭ったのですが
顔に付いたケチャップは、乾くとなかなか落ちないらしく…。
しかも、こういう時に限って、ウェットティッシュを持ってきていないし。
でも、もう暗くなってきたからいいや。
こうして、さっちゃんは、口の周りにケチャップを少し残したまま
残り30分ほど、お祭りを食べ歩いたのでした。
昨日、施設からの送迎車、おっさんバスを降りてきたさっちゃんに
「お祭りに行かない?」と、言うと、「いかない!」と即答されてしまいました。
おうちに帰ってお風呂に入りたいと言うさっちゃんを
「美味しいもの買ってあげるから」と、強引に説き伏せ、お祭りへ出掛けました。
まるで誘拐犯の様ですが、紛れもなく親子です。
しょうがないなーと言う表情で、渋々ついてくるさっちゃん。
くそー、笑顔に変えてやるぜ。
お祭り見物といっても、私たちは、金魚すくいやゲームには全く興味がないので
真っ先に向かったのは、焦げたソースの香りが漂う、広島風お好み焼きのお店。
鉄板の向こうでは、スキンヘッドに鉢巻を巻いたおじさんが
真っ赤な顔をして、手際よくお好み焼きを焼いています。
人気商品らしく、出来上がるのを待っているお客さんが並んでいます。
お父さんへのお土産を確保しようと、最後尾に並ぼうとしたとき、後ろの方から
「あれ?さとみじゃない?」と言う声がしました。
振り返ると、そこには、さっちゃんの中学時代の同級生の女の子が立っていて
「やっぱり、さとみだ!」
その子は、中学時代と変わらない笑顔で近付いて来ました。
さっきまで、面倒臭そうな顔をしていたさっちゃんも、ころっと笑顔に早変わり。
「久し振りだね、元気だった?」
女の子はさっちゃんに話し掛けてくれました。
こう言う場面で、直ぐに言葉が出てこないさっちゃんは、ニコニコ笑顔で答えます。
「いま、お仕事の帰り?」と、私が尋ねると
「今日は休み」と、女の子は愛想よく答えました。
中学時代と変わらない笑顔に会えて、なんだかすごく嬉しい。
「記念に、写メを撮ってもいい?」
「いいよ」
女の子とさっちゃんは、直ぐに仲良く並んでポーズをとりました。
2人とも、良い笑顔です。
早速、中学時代の恩師の先生に撮り立てのほやほや画像を送り
喜びをお裾分けしておきました。
「じゃあね!」
「またね!」
今度会うときも、素敵な笑顔に会えます様に。
その後、さっちゃんと私は、お土産用の広島風お好み焼きとたこ焼きを買い
次に、フランクフルトとアメリカンドッグを買いに行きました。
ケチャップたっぷりのフランクフルトとアメリカンドッグを半分こして食べ
私がよく行く(日曜日に行ったばかりの)居酒屋で出している出店へ行って
「好きな物を買っていいよ」と、さっちゃんにお金を渡しました。
「いらっしゃいませ!なんにしましょう?」店員さんが、威勢よく声を上げます。
「………」
店員さんの威勢に負けたのか、急に恥ずかしくなってしまったさっちゃんは
目の前の唐揚げ串が欲しいのに、言えなくなってしまいました。
ニコニコと、笑顔で注文を待つ店員さんと唐揚げ串の前で
うつむいたまま、なにも言えないさっちゃん。
「唐揚げ串を1本、お願いします」
私が助け舟を出すと、さっちゃんがほっとしたように顔を上げました。
いっ!
私は、一瞬妙な声を上げてしまいました。
だって、さっちゃんの顔が。
さっちゃんの口の周りが、ケチャップだらけなんですもの!
さっき食べた、フランクフルトのケチャップのはずですが
一体、どうやって食べたらそんなにケチャップは付くんだい?と言うほど
さっちゃんの口の周りは、すごいことになってました。
口の周りをケチャップだらけにしたまま、満面の笑顔のさっちゃんは
店員さんから唐揚げ棒を受け取っています。
「どうもありがとね」
店員さんは、さっちゃんに向かって、優しく声を掛けていましたが
彼は、このケチャップ小僧が、22歳の成人女性だなどとは思うまい。
唐揚げ串を買った後、私はバッグからティッシュを取り出して
さっちゃんの口の周りをぐいぐいと拭ったのですが
顔に付いたケチャップは、乾くとなかなか落ちないらしく…。
しかも、こういう時に限って、ウェットティッシュを持ってきていないし。
でも、もう暗くなってきたからいいや。
こうして、さっちゃんは、口の周りにケチャップを少し残したまま
残り30分ほど、お祭りを食べ歩いたのでした。