吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

私は誰でしょう

2016-02-15 08:45:19 | 日記
私の今の勤め先は、70~90代の、高齢者の方々が居住しています。

筋力の弱くなったり、聴力や視力が落ちてきたり
色んなことを記憶に留めておくのが苦手な方々がいます。

私が働きだして、2週間が経ちましたが
毎日シフトが入っているわけではないので、毎日みなさんと顔を合わせるわけにはいかないせいか
あるご婦人は、顔を合わせるたびに、毎回
「あら、新しい方?」
と、尋ねてきていました。
「はい、テケテケといいます
 よろしくお願いします」
私は、尋ねられるたびに同じ挨拶をしていたのですが
先週、少々事情があって、マスクをしてお仕事をしていたのですが
マスクをしてご婦人のお部屋を訪問すると
「あら、おはようさん」
と、他の職員の方と同じように、笑顔で挨拶をしてくれました。

それでなくても顔を覚えてもらっていないのに
マスクで顔半分を覆っていて、ますます誰だか分からないのでは…。
そんな風に考えていた私は、少し驚きました。

でも、たまたまかもしれない。

ですが、翌日ご婦人のお部屋を訪問したときも
「あら、おはようさん」

もしかしたら、たまたまじゃないのかもしれない。

1日お休みがあって、次にご婦人のお部屋を訪問したときも
「あら、おはようさん」

これは、やっぱり。

ようやく私に慣れてもらえたのかなと、少し喜んでいたのですが
翌週、マスクを外して訪問したときに

「あら、新しい方?」

また、はじめましてに戻ってしまいました。

「はい、テケテケといいます
 よろしくお願いします」

これは、ここではそう珍しいことではないのですが
何故、私の顔を認識できなかったご婦人が
私が顔半分をマスクで覆った状態だと、なんとなくでも、「見覚えのある人」だと認識できたのに
マスクをしていない状態だと、「はじめましての人」だと思ってしまったのか。
顔半分といっても、鼻もマスクで隠れているので
相手にはっきり見えているのは、ほぼ目だけです。

それに、そんな状態(ほぼ目しか見えない)では、こちらが笑顔でいても
相手には伝わりにくいのではないだろうか。
表情が分かりにくくて、不安な感じを与えないだろうか。などと考えていたのですが
どうやら、そういうわけでもなさそうな。

私は、介護職については、ほんの少しお勉強をしましたが
こういった、専門的なことになると、実は何も知りません。
何も知らないなりに、ちょっと考えてみたのですが
もしかして、顔全体が見えているときは、目に入る情報量が多くて、注意力が分散されてしまうけれど
顔半分がマスクで覆われていると、相手の情報は「目のみ」になるので
処理しなければしならない情報が少ない分、分かりやすいのかなと。

ですから、再びマスクを外した状態になると、また「取っ散らかった状態」になってしまって
「はじめましての人」になってしまったのかなと。

詳しいところは、分かりませんけれど。

そんな風に、毎日、ああでもない、こうでもないと考えることも、楽しいし、お勉強になります。
前のお仕事は、売ることと、こなさなければならない雑務に明け暮れていて
こんな風に、楽しいとか、お勉強になる、などとて考えることはなかった気がします。

かなり思い切りが必要だったけれど、転職して良かった!


なんて思っていたら、気持ちが緩んだせいか、何故か急に食欲がわいてきました。
あそこのカフェの海老ドリアか、又は、あそこのレストランのホワイトカレードリアが食べたい。
そして、北菓楼の、クリームたっぷりの、シュークリームが食べたい。
直ぐそこのお店の、トマトドリアといちごフロートの組み合わせでもいいな。

こんなこと考えていたら、緩むのは気持ちや表情ではなく、おのれの腹になってしまいそうだな。