四国八十八ヶ所巡礼へ
生まれが弘法大使の生まれた善通寺なので、八十八ヶ所参りは、人生の仕上げであり、
あちらの世界に行く時、納経(ご朱印)を入れてもらう為に行く。そして人生の岐路で出
会った人たちへの、感謝と懺悔の道を歩くと決めていた。10年近く毎月費用をため、お
賽銭の小銭、納経帳の為の500円硬貨を88枚用意した。年を取ってからは足が無理
だろうと、出かけた。四国の方は何回に分けて行くのだが、ここから徳島までの航空代
が必要になるので一回で巡礼することにした。過去何ヶ所は回っているので。
白衣(はくえ)、金剛杖、経本、架娑、念珠、頭陀袋、鈴、札ばさみ(納札をいれておく箱)
納経帳 あと現地で蝋燭と線香を買う。春の四国とはいえ、高い山もあるので防寒着、
雨に備えてかっぱなどを用意した。なんと色々のものが必要なことか!死出へのたびに
必要とされる「納経帖」は1冊4千円で一寺毎に朱印が必要で四万四千分の五百円玉
が要る。『般若心経』の読経方法や順拝方法を教わる。しかし身支度を済ますと気持ち
が引き締まる。思ったより予算オーバー。
羽田から徳島へ飛行機で渡る。
四国の土地に立って、緑、桃色、黄色の早春の色を見、匂いを嗅ぎ、私の記憶の中の
情景を、肌で摑みたかった。自分の人生の軌跡がとらえた数々の使いみちのない風景
、しかし自分だけの風景を確認したかった。
第一番「霊前寺」より歩き始める。発心、出願の寺とも言われる
ここで身支度。「同行二人」の長い旅となる。
聖武天皇の信頼も厚かった行基が、天皇の勅願により開基した寺である。
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