タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ 六月の樹木の花とマシウノホリ遠望 ≫

P1040165 車に乗っていても歩いていても、興味・関心がなければ、ヒトという動物は、自分の目に映るものを認識しないまま通り過ぎる。見ても見えないということ。
 松浦武四郎は、安政五年(1858年)に、旧斜里山道を辿って斜里から根室に抜けるとき、この山をマシウノホリと名付けた。
 清里町あるいは小清水町から清里峠を経て根室管内に向かう人たちは、よほどの山好きでなければ、行く手の真正面にこの山を見ても、摩周岳(カムイヌプリ)とは思いもしないだろう。単なる山並みとして、たちまち記憶から消え去る。
 摩周岳のこの穏やかな北面は、摩周湖の西側の展望台や南側の登山道から眺める峨々とした険しい山容とは似ても似つかない。私は子供の頃からこの山を眺め、両親が「山に雲がかかったから天気が変わる」というのを聞いて育ったので、あの雲だと数日後は雨、と感じた。いわゆる観天望気である。
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 十九日は、田舎家での草刈りが目的だったが、往復の道中で幾種類かの樹木の花を見つけ、写真を撮って、実りの多い一日だった。関心がなければ、ただ通り過ぎるだけだったろう。女房には車の運転で迷惑をかけた。
 種名の分からないものが実に多い。<左>はシウリザクラ、<中>はホオノキ、<右>はミズキ。シウリザクラとホオノキについては何度か記事を投稿しているが、ミズキは始めてである。遠目からは、アズキナシやミヤマザクラと似ているが、花弁は細長く厚みがあって、雌蘂・雄蘂の形も異なる。

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