国立劇場でやってる歌舞伎鑑賞教室へ行ってきました。会社の友人がチケットをくれたので平日ですが観に行きました。国立劇場は本家の歌舞伎座よりも広くて近代的に感じます。鑑賞教室ですから、誰でも知ってる有名な役者さんが出るわけではありませんが、その内容はなかなか楽しめるものです。最初の30分は素顔の役者さんが、ちょっとしたお芝居仕立てで歌舞伎について話をしてくれます。女形の演技や表現方法、下座(舞台の左側にある演奏者がいる小部屋)や義太夫についての説明は、初めて聞く事ばかりでおもしろいです。休憩をはさんで後半はお芝居になります。今回は芦屋道満大内鑑-葛の葉-(あしやどうまんおおうちのかがみ -くずのは-)という演目のうちの二場です。有名な陰陽師、安倍晴明の母親は実は白狐で、命を助けてくれた晴明の父親に恩義を感じ、人間に変身して夫婦になり恩を返します。子供(安倍晴清明)も生まれ幸せに暮らしますが、あることがきっかけで父親がそれに気づいたために、母である白狐は後ろ髪を引かれながらも、我が子を残して山へ帰っていくというお話です。女形が主役とも言えるお芝居で、早変わりなどもあって楽しかったです。ここのところ、たまに歌舞伎座の一幕見席で観る事がありますが、なかなか面白いものですね。お話も色々で江戸時代を舞台にしたお芝居だと、題材が今でもありそうな話だったりして興味深いです。特別なお芝居として出かけるのも良いですが、映画のような感覚で観るのも面白いと思います。