自著の小説・詩の紹介(巨人戦)

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先輩著作の書評(糖尿病予備軍へのメーセージ)

2008-03-10 21:58:40 | 本と雑誌

 今日は。

 東京は紅梅、白梅が満開となり、春雨がしとしと降ったり止んだりしております。明日から暖かくなるそうです。

今日はブログの臨時書き込みです。先日千葉大薬学部の4年先輩(歳は2歳上)から『人体実験のススメ―糖尿病予備軍へのメッセージ―』著者 北海道大学名誉教授・薬学博士 鎌滝哲也、発行所 株式会社 最新医学社、268頁、定価(本体価格1500円+税)の本が謹呈されました。3月10日に本屋の店頭に並ぶ由。感想なり、書評をブログで宣伝してとの事でした。

 10年前に自費出版小説『炎に死す』(鶴書院、同人誌佳作品)を贈呈したので、そのお返しかなと思いました。また、自分は薬学を修め、他人の健康を守り、病気治癒を目指しているのだから、自分が病気になっては物笑いものだとの信念で、酒、、食べ物、睡眠、仕事などのストレスも程々にし、趣味の野球、軟式テニス、詩・小説創作を愉しんできました。お蔭様で糖尿病、高血圧、癌などの慢性的生活習慣病は現時点ではありません。8年前に頚椎症になりましたが、現在まで悪化はしておりません。盲腸炎、痔、輸尿管結石は一過性に経験しましたが。そんな訳で、糖尿病の話は教科書で知っているだけで充分で、自分には関係ないと思っていました。所が、北京に赴任中同期の桜が或る日マンションで冷たくなっておりました。彼は糖尿病で薬を飲み続け、医者から断酒しないと長くはないと言われたそうです。でも、太く短く生きるんだと主張し、接待で酒を痛飲し、油こってりの中華料理を食しました。お母様が北京に見えられ、荼毘に付し、帰国後寝込まれました。

 また、従弟も8年前に医者から重度の糖尿病なので直ちに断酒せねば後3ヶ月位の命だと宣告されたそうです。気の小さい彼は震え上がり、医者の言い付けを守り、窮地を脱しました。現在、血糖値が正常の上限あたりになったので、焼酎をお湯割して少し飲んでおります。

身近にあった極端な例が私に糖尿病の恐怖を植え付けたのです。

そう言う思いで、先輩の著作を紐解きました。

感想を列挙します。

1.真面目な研究者だったので、 文章は硬く論文調では無いかと危惧しましたが、出版社社  長の補筆を得たと正直に記載されている様に、砕けた口調で、体験と伝聞が面白く書かれています。

2.目次の項目数がかなり多く、読むのに骨が折れるし、またポイントが霞むのではないかと  不安でしたが、簡潔に書かれていて、その都度『人体実験の教訓』として一行のまとめがあり、頭に刻まれます。

3.人体実験の発端は、人間ドックで糖尿病予備軍と診断され、医師や栄養士からあれも駄  目、これも駄目と言われ、酒や食の楽しみを奪われたので、逆の発想でこれなら大丈夫、これ位ならOKで病状を悪化させず、改善に向かわせる食生活や習慣を薬学者らしく、事実に基づいて調べたいと思った由。毎日違う指に一針刺してその一滴から簡易型血糖測定装置で血糖値を測り、どの様な食べ合わせが良いか分析しています。

4.皆さんもご存知の様に、油っぽい物やお酒を多く飲むと糖尿病になり易いですね。実験の  結果、血糖値に殆ど影響を与えない美味しい食べ物を提供しております。主食、野菜、肉類、豆類、魚なら何が、コーヒー、紅茶などの飲み物はどうか。日本酒、焼酎のお湯割り、ウイスキー、ワインの内どれが良いかが判ります。

5.印象に残ったのは、学会の懇親会で酒や食べ物を摂った翌日は必ず血糖値が上がる  が、懇親会後カラオケに行くと血糖値がそれ程上昇しなかったと言う事実です。接待でなく、気の合う友人と歌った場合にストレスがなく、それが血糖値の上昇を抑制したとの事です。夢や希望を持って、社会生活を営んでいる以上、ある程度のストレスは必要ですが、過度はいけませんね。ストレスの発散方法を各人が見つける事です。

6.夫婦円満の秘訣も記載されていますが、奥様の意見も聞く必要ありと思いました。

7.気楽に読めて、己の人体を使って証明した事実は現在予備軍の方は勿論ですが、掛け  替えのない家族、友人にも口頭や回し読みで伝えて下さい。この本が早く世に出ていたなら、同期の桜の死を遅らせる事が出来たかも知れません。

 

 なお、私の現代小説は心の栄養ですので、是非友人に回覧して下さい。