走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

訂正です。

2011年08月24日 21時50分56秒 | 職場の出来事
 8月17日の記事「都市ビジョンの作り方について」で市民の声を聴かないのではないかという危惧を書かせてもらったのですが、本市ではきちんと下記のような機会を設けるそうです。さすがであります。
どうか、皆さん、この機会にぜひご参加ください。(市の職員は応募できないのかなあ...)

松山市ラウンドテーブル(市民意見交換会)の参加者募集要領

1 応募資格 本市の区域内に住所,勤務先又は通学先を有する18歳以上の者で、
         平成23年10月から11月までの平日の夜(19時から21時までを予定)
         に開催する3回程度の会議に出席可能なもの

2 募集人員 テーマ毎に10人程度

3 活動内容 期間中、3回程度の会議に出席し、本市のまちづくりにおいて重要な
         以下のテーマ(3つのテーマのいずれか)について意見交換を行う。

●テーマ 意見交換の内容
 ◇ 少子化対策        子育て世代への支援、環境づくりなどについて
 ◇ 雇用の促進        企業誘致、地元企業の事業拡大、求職者の能力向上などについて
 ◇ 災害に強いまちづくり  南海地震などの大規模災害を想定した事前準備や応急対策などについて

4 活動期間 構成員決定時からラウンドテーブル終了時(11月末を予定)まで

5 交通費等 交通費等諸経費分として1回当たり2,000円を支払う。
         なお、支払いは、最後のラウンドテーブル終了後、振込にて一括で行う。

6 申込方法 応募用紙に下記の事項を記入し、下記の問合わせ先まで持参、郵送、
         FAX又は電子メールにて提出すること。なお、応募用紙は、市ホーム
         ページに掲載し、さらに、本館5階企画政策課及び各支所に設置する。

       (1) 郵便番号、住所、氏名、年齢、性別及び電話番号
       (2) 希望するテーマ(第2希望まで)
       (3)「住みやすい松山市にするために」を主題とした作文(800字以内)

       ※ 応募用紙の様式は別紙のとおり(Word版及びPDF版)
       ※ 提出された応募用紙は、返却しない。

7 申込期間 平成23年9月1日(木)から平成23年9月16日(金)まで(必着)

8 選考方法 書類審査により決定し、9月下旬に本人に通知する。

9 問合わせ先 〒790-8571
          松山市二番町四丁目7番地2
          松山市総合政策部企画政策課 総合計画担当(本館5階)
          電 話 948-6341、6943
          FAX 934-1804
          E-mail seisaku@city.matsuyama.ehime.jp

黒猫事件

2011年08月04日 08時15分50秒 | 職場の出来事
 先日、一匹の黒猫が京浜急行を停めたというニュースが話題になった。
 私の職場でも黒猫事件が発生した。

 職場のムードメーカーのK君、昨日は休暇を取って休んでいたため、職場は水を打ったように静かだった。
 そのK君、充電したせいか、朝からフル稼働。

 内容はこうだ。

 「かなりひどいんですよ」と彼は右腕を見せる。
  右腕が擦り傷だらけなのである。
 「どうしたん?バイクでこけたん?」

 「実は、(家の)近所に公園がありまして、そこの砂場に野良猫が糞をして、臭ってきてたまらんのですよ。
  昨日も見てたら、一匹の黒猫が砂場で糞をしていたので、追いかけるフリをして威嚇してやったんですよ。
  そしたら、少し逃げたんですが、立ち止まって馬鹿にした眼(彼が勝手に思っているだけ)で見よるもんですから、
  少し追いかけたんです。そしたら、少し逃げては、また同じような眼で見よるんです。
  何回か繰り返したんやけど、だんだん腹が立ってきて、思い切り追いかけたんですよ。
  そしたら、クロックス(履物のブランド名)の偽もんやったけんかもしれんのですけど、
  ツルーと滑って足元が取られおもいっきりこけたんですが、そのときに擦ったんですよ
  ここも、ここも、ひどいんですよ(朝からそんなものは見たくない)」

 方言を忠実に入れながら彼の言葉を表現したため読みにくいかもしれませんが、簡単に言うと「黒猫を追いかけていて、つまずいて擦りむいたけど、思ったよりひどかった」という話である。

 ジェスチャ(かなりのオーバーアクション)入りで話してくれる彼の話は、いつもながら朝の職場を「パッ」と明るくしてくれる。
 ちなみにリーダーのT君は笑い転げていた。
 これが私の職場の朝礼前の雰囲気である。

 いつもK君には、感謝である。
 

蝉の声

2011年08月02日 08時15分54秒 | 職場の出来事
 私の職場は全員で6名。
 小さいから職場の雰囲気も家庭的である。

 構成は男性4名、女性2名である。

 その中でも男性職員のK君はひょうきん者である。

 また、彼は職場のムードメーカーでもある。

 そんな彼が出勤してきて、臨席の女性職員のSさんに挨拶も早々と済ませると、いきなり「夏休み 休みじゃないよ セミの声」と言った。

 Sさんは、何を言っているのかワケがわからない。

 そんな彼女を見ていて、K君は自作の俳句だといって、その意味を解説しだす。

 Sさんは、そこで初めて俳句だと気づく...

 今朝はセミの声が一段とけたたましい。
 K君は、出勤中、一生懸命、この一句をひねり出しながらやって来たに違いない。

 そんな彼のおかげで職場の雰囲気はなごみ、気持ちよく一日が始まる。

 でも、いまどき小学生でもこんな句はひねらない

 夏休み 休みじゃないよ セミの声... 
 

月例の反省会

2011年05月31日 21時01分05秒 | 職場の出来事
 私の職場では、毎月月末に就業後「反省会」なるものを行う。

 これは前のM支所長がスタートした恒例の会だそうで、軽食を取りながらの反省会というよりは井戸端会議みたいなものである。
今日のテーマはT君が先日受けてきた「接遇研修」の職場内研修であった。

 明るい職場づくりのために何をするか個々人で考え、実践しようということになった。
まずは、窓口係の笑顔づくりから。
窓口担当の男性のK君には笑顔が少ないのではないかと私から指摘。

 「ええー!!」と驚くK君。
うちの職場のいじられキャラであり、ムードメーカーでもある。
彼がいると、職場がはなやぐ。(男性なので「はなやぐ」という表現は正しくないかも...)

 赴任してきて早2ヶ月が過ぎた。

 すっかりなじんできて、職員の雰囲気もわかってきた。
小さいからか和やかで温かい。
でも、結束力は強い。

 窓口を有しているので高笑いなど厳禁なのだがお客様がこられたとき、この職場の温かさが伝わればいいなあと反省会の個々の顔を見ていて、そう感じた。



ワープする部下

2011年05月30日 21時44分20秒 | 職場の出来事
 私の職場は、窓口業務がメインである。

 窓口対応は3箇所でやっている。
施設自体が狭いためにこれだけしか取れない。
そういう意味ではお客様に不便を強いている。誠に申し訳ないと思うのである。

 そして、窓口に出れる職員は4人。
ローテーションでまわしながら、その中のT君が窓口に座るとこの春から不思議な現象が起こる。

 それは、すごくびっくりするお客様がいるということ。
声を出さないまでも「え!」という表情がわかる。

 内心、おかしくなる。

 T君、お客様のその表情を見るといつものクールな表情で、「隣にいるのが弟で...」と丁寧に説明する。
お客様は、そう説明されると「ああなるほど・・・」といった納得した表情に変わる。

 原因は隣の農協の窓口にいる弟さん。
実は双子の弟さんである。

 おそらく、お客さんは農協の窓口に行き、その足で私どもの窓口に来て下さったのだろう。
そして、びっくり仰天するわけである。
おそらく「空間移動か、マジックか!?」みたいな感じに陥ったのであろう。

 そのたびに余計な説明が増えたT君。
でも、驚く表情のお客様を見るのはまんざらでもない様子。


 そして、ある日、自転車でやってくるT君が珍しく車で出勤してきたので大きな声で「おはよう」と声をかける。
施設内に入るとT君。
「支所長、間違えましたね!」

 お客様が間違えるのも無理はない...
 

トラブル発生!!

2011年05月17日 19時24分20秒 | 職場の出来事
 今朝、職場でPCを立ち上げネットに接続しようとしたときにアクセスできないという状況が起こった。
つまり、業務用ネットワークがつながらないということなので、お客様にご迷惑をおかけすることになる。

 業務開始時間が迫ってくるにもかかわらず原因がわからない。

 ブレイカーが落ちていないか分電盤の中を見るが異常がない。

 関係部署などに電話。

さまざまな対応を試みるがわからない。

 業務開始。

 お客様が何人か見えられる。
手続きを急がれる方は、最寄の支所を案内。
急がれない方は、後日郵送させてもらうことにする。
事情を説明すると、納得される。

 窓口担当者が迅速かつ適切な行動をとってくれたからである。感謝。

 業務開始から三十分経過。
専門の技術者が来られ原因を探っていく。
施設が古いために電気容量が小さいためか...(そんな勝手な想像をする)

 技術者が自分たちが開けていなかった分電盤の中を見る。
ブレイカーが落ちていた。
原因はおそらく漏電であろうということになった。
しかし、どの箇所かはわからないという。

 原因追求は後日改めてということになった。

 施設管理者として、どこまで把握すべきか考えたが、自分の危機管理の甘さゆえのことだと反省。

 今回、スタッフ全員が各々の役割を認識し行動に移してくれたから大事には至らなかった。感謝。
自分のふがいなさと、スタッフの頼もしさを感じた出来事だった。

子どもたちの歌声

2011年05月10日 19時12分41秒 | 職場の出来事
 今の職場は道路を挟んで松山市立生石小学校の正門前にあります。
 友人たちからは、何回通っても見過ごしてしまうと軽口を言われるのですが、私自身はとっても気に入っています。

 なぜなら、子どもたちの声が良く聞こえるからです。
 昼過ぎには、新入生の子どもたちの声、その子たちを並ばせようとする甲高い先生の声。
そして時間の経過とともに少しづつ学年が上がっていく子どもたちの声。
子どもの声を聞くとイライラする人も世の中にはいるようですが、子どもたちの声を聞くとなんだかエネルギーをもらっているようで、みなぎるパワーみたいなものを感じます。

 そして何よりも就業前の8時15分頃から聞こえてくる子どもたちの澄んだ歌声はなによりのビタミン剤です。
 どんなアーチストの歌よりも素敵な歌声を毎日聞ける幸せを今日もかみ締めています。

知っている人が増えているかも...

2011年04月20日 21時46分44秒 | 職場の出来事
 今日は窓口に娘が中村・松山市小中学校PTA連合会の紹介でCDを製作するときにプロデュースしてくれたOさんが来てくれました。
 そういえば、ご自宅兼事務所は職場のすぐ近くにあることを思い出した。

 「覚えていますか?」と聞かれ、「もちろんです。その節は娘がお世話になりました」とお礼を申し上げたところ、「先日はうちの子が生石小学校の入学式で祝辞をいただきありがとうございました。心のこもった祝辞で、思い出に残りました」と言ってくださいました。
 顔が赤くなるくらい恥ずかしかったのですが、たった一人でも大切なお子さんの記念日に思い出が残ってくれればそれだけでやったかいがあります。

 日ごとに、この地区にも知り合いが多いということに気づかされる日々であります。

青空入園式

2011年04月05日 19時10分38秒 | 職場の出来事
 今朝は、地元の生石保育園の入園式に市長代理として出席してきました。
当園は運営管理を民間委託にしており訪問すると、スタッフの皆様が(私に)かなり気を使っているように見受けられました。(ただの「おっちゃん」なんですが...)

 敷村園長は申し訳なさそうに、「実は今日の入園式は、屋外で行うので砂埃などでご迷惑をお掛けすると思うのですが...」

 それを聴くと内心、「うわあ!!外なんや」と嬉々としてしまう自分がいました。

 時間が来たので、屋外の指定された席に着くと、目をキラキラさせた子どもたちでいっぱい。
泣く子もいれば、制御不能な子どももいて、実に愉快です。
入園式と聞いていたのですが進級式も兼ねているようで、祝辞の内容と若干異なるのですが細かいことには気にとめずにやってしまいました。

 ただ、子どもたちにお祝いを言うところでは、子どもたち目線に合わせたかったので座り込んで紹介しました。

 後で敷村園長に「雨が降ったときにはどうするおつもりだっんですか?」とお尋ねすると、「雨のときはお隣の公民館を利用させて頂くことになっていました」と。
見事に地域と連携プレーがとれているなと思いつつ空を見上げると雲ひとつない青空が広がっていました。

 

 

 

道後保育園の卒園式

2011年03月26日 21時42分08秒 | 職場の出来事
 今朝、道後保育園の卒園式に市長代理として出席してきました。

 とっても小さな卒園生がたくさんいて、かわいくって仕方がありませんでした。
式が進み、卒園証書を授与する段になって、園長先生から卒園証書を受け取ると園長から「おめでとう」と声がかかると大きな声で「ありがとう」と元気よく挨拶し、反転し保護者の待つところまで行き、やはり大きな声で「ありがとう」とお礼を述べながら卒園証書を保護者に手渡すという心にくい演出だった。
保護者は卒園証書を受けとる子どもを見ながら涙ぐみ、そして子どもから卒園証書を受け取る瞬間、涙が堰を切ったように流れ出る。

 そんな中、ある園児の番が来て、保護者に手渡すときに「おめでとう」と言ってしまった。
ハッとしてすぐに言い直したが、席に戻ると泣きじゃくっていた。
彼女にとって一世一代の晴れ舞台での失敗。
よほど恥ずかしく悔しくて、悲しかったのだろう。

 でも、大丈夫だよ。

 君のこれからの未来にはたくさんの障害が待ち受けている。
 小さいからわからないかもしれないけれど、君自身が一生懸命がんばっていれば、周囲の大人たちは優しく見守ってくれるよ。
その証拠に、少しくらい失敗しても笑って許してくれるよ。

 だからお願いだから、失敗をおそれない大人になって下さい。

 おっちゃんから、「卒園おめでとう」
 素敵な未来が来ることを祈っています。

人事異動

2011年03月25日 22時19分53秒 | 職場の出来事
 今日の午前中に人事異動の内示があった。

 なんと異動していた。

 行き先は、生石(しょうせき)支所。
 支所間異動である。
 道後支所が一年目であったので、驚いたが結果は結果。
早速に、地元の各種団体の役員の方々に失礼ではあるが電話で異動の報告をさせていただいた。
地元にとっては迷惑な話である。

 「迷惑」というのは、「一年間何もできずに人騒がせな」という意味である。

 誠に申し訳ないという思いと、本当にご迷惑だけかけてしまったことへの陳謝の念である。
皆さん、口々に驚かれていた。

 「本当にごめんなさい」

 早速に「送別会をしよう」と言ってくださる方もおられる。
 恐縮してしまい、お断りしたのだが許してくれそうもないので了承した。

 口々に「何年おったん(いたのか)?」と聞かれ、「まだ一年目でした」と応えると「そうやったけぇ」と驚かれる。

 本当に一年間でした...

本当によくしていただきました。
本当に楽しい一年でした。

自分で言うのもなんですが、この一年で「自分の笑顔」が素敵になったと思っています。

 本当にお世話になりました...

湯築小学校卒業式

2011年03月24日 19時43分06秒 | 職場の出来事
 今日の午前中は、市長代理として湯築小学校の卒業式に出席してきました。
まず、東北太平洋沖代地震の被災地の皆さんへのお見舞いの言葉を述べて、祝辞に入ることとなっていました。

 式が始まって子どもたちを見ていると、被災地の子どもたちの中にはこのように卒業式を楽しみにしながらも、その尊い命を亡くした子もいるのだろうと考えると、つい祝辞に入る前に次のような言葉を足してしまいました。

 「昨日、甲子園で全国高校野球が開幕しました。
  その中の宣誓で次の二つの素晴らしい言葉がありましたのでご紹介いたします。
  『仲間同士で支えあえば、どのような困難も乗り越えられるということと、
  生かされているということに感謝し全身全霊をかけてプレーします』
  皆さんと同じように今日の卒業式を楽しみにしながらも叶わなかった
  子どもたちが被災地にはたくさんいます。
  皆さんには、本当に生きているということを感じてもらいながら、
  それを支えて下さったご両親や先生、地域の人たちに感謝しながら、
  これから起こりうるさまざまな難題に対しても逃げずに取り組んで
  いただきたいと思います。
  それでは、野志市長の祝辞を...」

 蛇足だったかもしれませんが、10年前の今日、芸予地震で松山で唯一被災にあった小学校の子どもたちには「生かされている」ということを噛み締めてもらいたかったのです。
 

失敗するチャンス

2011年03月17日 22時17分50秒 | 職場の出来事
 今日は市内中学校の卒業式でした。
私は、道後中学校の卒業式に来賓として出席させていただきました。
朝から雪がチラつき、この季節には似つかわしくない天候でした。

会場の体育館は底冷えがし寒さとあいまって、皆、式後、異口同音に被災地の方々がこの地よりも寒いところの体育館で過ごされていることに同情をしておられました。
後の祭り的な話で申し訳ないのですが、せめて危険地域だけでも避難場所になる施設についてはもっと充実するよう整備して欲しいものです。

 話は変わりますが、今日も其田建一郎(そのだ けんいちろう)校長先生の祝辞は心に響きました。
凛とした姿勢から発生される言葉は、子どもたちの心に響くだけでなく、こんなカッコイイ大人になりたいと思わせるものでした。

 特に、祝辞の中に閉じ込められた次のようなメッセージは響くものでした。

「失敗はチャンスなのです。人が成長をするための一番は失敗をすることです。
 失敗があるからこそ、人は成長をするのです。失敗をすることよりも失敗を
 恐れて何もしなくなることの方が人の成長を妨げるのです。
 だから失敗するチャンスを大切にして欲しいと思います」

 どうです?カッコイイでしょう...
 

湯築・道後校区育英基金

2011年03月15日 19時51分09秒 | 職場の出来事
 道後地域では、「湯築・道後校区育英基金」というものがある。
 この基金は、佐藤実病院(松山市本町6丁目3-1
)開設15周年記念として、当時の院長だった佐藤実氏が居住地の湯築・道後校区内の人材育成を図るために育英基金として、金500万円を社会福祉法人松山市社会福祉協議会を通じて湯築・道後校区社会福祉協議会に寄託されたのが始まりである。

 そして、同協議会はこれを「湯築・道後校区育英基金」と名づけ、運営委員会を立ち上げて管理している。
 進め方は、道後中学校にお願いして湯築校区と道後校区内から一人づつ高校進学する生徒さんを推薦していただき、運営委員会が審査・選考を行い委員長が決定するというものである。

 推薦基準は、様々な障害を乗り越え、たくましく夢をもって進んでいる生徒さんを推薦していただくようにしている。
学校側は、この基準が抽象的過ぎて推薦に苦慮されておられるのではないかと思うのだが、推薦文を読んでいると、日々生徒たちのことをしっかり見つめているなと、うかがい知ることができる。

 今回選考されたのは、男女一人づつで、男子生徒の方は高校に進学したら硬式野球をやりたいとガッツをみせる。かたや女子生徒は子どものころから病弱だったため、そのときにやさしくしてくれた看護師さんに憧れ、看護師さんを目指したいということである。
二人とも夢をしっかり持ちながら、歩みだそうとしている。

 そして、今日、この二人に出水委員長から奨励金が授与され、その足で佐藤実病院にお礼をいいに行く。
この基金のもとをつくられた佐藤実医師は既に他界しており、今はその遺志を息子(佐藤公治)さんが立派に継がれておられる。そして、その息子さんから生徒たちに励ましの言葉をいただいた。

 おそらく、このことは世に出ないであろう。
しかし、その高邁(こうまい)な精神は、今なお脈々と受け継がれている。
そして、何よりも生徒たちの心には深く刻まれるであろう。

 私自身も高校二年のときに父が死に、高校三年と大学の四年間の合わせて五年間奨学金を受けた経験がある。
特に大学のときの奨学金は助かった。

 「もちつ、もたれつ」

 助け合いながら、無償の愛に包まれた善意をいただいた。

 時おりしも、東北・関東大地震で被災された皆さんのために、職場に置いてある寄付金箱に善意が集まっている。
ランチの出前を持ってきてくれるおばちゃんが、「ウチは家族三人やから三千円」と言って入れてくれた。

 日本人、まだまだ捨てたもんじゃない,,,

常にお客様を気づかう

2011年03月07日 21時06分38秒 | 職場の出来事
 本市には広聴機能として「わくわくメール」という仕組みがある。
組織として、苦情や住民ニーズなどを情報共有するという点では画期的なものだと思っている。
だが、ときどき内容によっては心が萎えることがある。

 最近、私の職場について書き込みしていただいた。
「道後支所の職員はダラダラしている」
かなり憤慨された内容の文章が続き、最後にこのご指摘である。
事情を聞いてみると、まずウチで管理していない情報だったということ。
そこで担当課に電話連絡し、その電話を変わってもらったということであった。
ただ、その情報がタイミング的に出せないものだったらしく、結果的にはそのお客様を怒らせてしまい、メールをいただくこととなった。
いたしかたない。諦めるしかない。

 そんなおり、次のようなお話をいただいた。

 ある送別会での出来事。
 隣に座った女性が
 「今はどちらにおられるのですか?」
 「道後支所です」
 「そうですか。道後支所といえば素敵な職員さんがおられますよね」
 「どういうことですか?」
 「実は、私の友人が長い離婚調停を終え、ついに離婚届を出すことになり、
  道後支所にいったそうなんです」
 「何か失礼はありませんでしたか?」
 「いえいえ、とんでもない。とてもよくしていただき、心身ともに疲れていたの
  ですがやさしく対応してくれたので救われたというのです」
 「それはよかった」
 「それがね、その後の話があって...」
 「どうしました?」
 「覚悟はしていたのですが、離婚届を出し、支所を出たとたん涙が止まらなかった
  というのです」
 「そうでしょうね」
 「そして、独りぼっちになった彼女は、悲観して自殺を考えたんだそうです」
 「え!!」
 「それがね自宅に帰り、どうやって死のうかと考えていたときに一本の電話が
  鳴ったそうなんです」
 「はい...」
 「電話の内容は『道後支所の○○です。大丈夫ですか?説明不足な点がありました
  のでご連絡を差し上げたのですが、よろしいですか』と。正直申し上げますと、
  それほど重要な内容ではなかったということなのです。でも、彼女はこみ上げる
  涙を抑えながら説明を聞いたそうです。そして、何度もお礼を言ったそうです」
 「それからどうなされたんですか?」
 「彼女は『大丈夫ですか』の一言で我にかえったというのです。孤独感と焦燥感
  から、自分などどうなってもいいといった自暴自棄からの自殺願望が、その
  一言で私を心配してくれている人がいてくれるということに気付いたときに、
  (自殺を)思いとどまれたと」
 「それはよかった...」
 「こちらこそ、お礼を言わせて下さい。私にとってもかけがえのない友人なの
  ですから」
 「いえいえ、とんでもないです」
 「本当に道後支所には素敵な職員さんがおられるんですね。私も用がある時は
  道後支所に行かせていただきます」
 「はい、どうぞ、どうぞ。お待ちしております」

 上司として、こんなに誇りに思うことはない。
 事務的に仕事をしていたら気付かなかっただろう。
 また、一本の電話が人の命を助けることがある。
 常にお客様を気づかう。
 その気持ちがとても嬉しい。
 この職場で仕事ができることの幸せを噛み締めることができた。