走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

タクシーの出来事

2010年02月27日 09時34分04秒 | 考え方
 昨夜は雨が降っていたので、味酒公民館での講話が終わった後、自宅までタクシーで帰った。

 運転手さんに、「最近景気はどうですか?」と聴くと、「今日のような雨の日はうれしいですね。こういう天気は、お客さんが向こうから飛び込むように乗ってくれますから」
 

 かなり饒舌な運転手さんだったので、さらに話を振ってみた。

 「最近、規制緩和で車(タクシー)が随分と増えましたけど、大変じゃないですか?」
 「エエ、よく聴かれますが、実は私、(昨年)58歳で突然失業して、一生懸命就職
  活動をしたのですが、本当になくって、やっとこの仕事にありつけたんです。
  先輩(運転手)から言わせると昔はよかったと。でも、私はそのよかった時を
  知らないんです。むしろ、働く場所がなかった者にとっては、とても天国です。
  この仕事を二つに分けると、客待ちタイプと流しタイプの二通りあるんですが、
  私は人があまりやりたがらないときに流すんです。すると、結構乗って
  もらえるんですよね。ですから、そこそこ収入も出てきています。」
 「へぇーそうなんですか」
 「そうなんですよ。先輩たちが車(タクシー)が多すぎるから収入が減るばかりだと
  嘆く。でも、仕事がない者にとって、この業界はたくさんの人たちを雇用して
  くれるから本当にありがたい。私などは本当に肌身に感じてますから、変に規制
  をかけてはそのチャンスがなくなるわけですから、その芽を摘むようなことは
  してほしくないですね。」
 「そういう見方もあるんですね。」
 「ええ、先輩たちは収入が減るばかりだと嘆く。でも、そういう人の多くが待ちの
  タイプなんです。私は他の人がしないことをして、少しづつですが売り上げを上
  げれています。」
 「そりゃすごいですね。」
 「何も難しいことをしているわけじゃないんです。ただ、困っているお客様がどこ
  にいるのか、ただそれだけを考えて走っているだけなんです。すると、不思議と
  お客様が乗ってきてくれる。自分でも不思議だなと思っています。」

 この話ってどこでも通じますよね。