走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

恥を知れ

2009年08月15日 21時36分05秒 | その他
 今夜、テレビを見ていたら脚本家の倉本聡さんが出ておられました。
 その中で、「今、日本人の心から『恥を知る』という心が途絶えたと思う」といった内容の話をしておられた。

 そのとおりだと思った。
 日本人が元来持っていた意識の中にしっかりとした倫理観があり、「生きる限り誰かに迷惑をかけなければ生きていけない」ということを根底に持ちながら、「だからこそできるかぎり、人様に迷惑をかけないようにしよう」といったものがあったような気がします。

 父が死んだ直後、母が一度だけ弱音を吐きました。
 「今、うちにはお金がない。ここで生活保護を受けたら楽になるんやけど、そうしたら、お前が将来、世間様に胸を張って生きていけないかもしれん。ここは、苦しいが力を合わせてがんばろう。」
そのときの母親の切羽詰った顔を今も忘れられない。

 昔の人たちは、よく「世間様」とか「お天道様」という言葉をよく使っていたような気がします。
一時、「コンプライアンス(法令順守)」という言葉が流行語のように巷に流れましたが、法律の上にある倫理観や道徳心が壊れたためだとも倉本さんは言っておられました。
そのとおりだと思いました。
日本人が「世間様」とか「お天道様」という言葉を使わなくなり始めてから、私たちは法律しかなくなったのかもしれません。

 そこまで行かないで自己制御できていた時代へ、今こそ大きく舵を切る時期にきていると思いました。
私たち社会教育の現場にいる人間にとって、ますますがんばらなければならないと固い決意をしました。

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