![](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51-4KbAnQOL._SL160_.jpg) | 予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」ダン アリエリー,Dan Ariely早川書房このアイテムの詳細を見る |
昨日,この本が届いた.
タイトルを意識入っているためか,世の中,何かとおかしいように感じる.
横浜の工藤、55%減の5千万円=28年目へ「勝ちにこだわりたい」-プロ野球
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081209-00000154-jij-spo
どういう訳か,契約更改時に野球協約で定められた限度額を超えてダウン提示されているにも係わらず,そのまま契約を更改してしまうのだ.
球団は契約更改時にそんなの提示しちゃいかんだろう?
選手もそのまま契約をしちゃいかんだろう?
選手はウェーバーにかけられる必要があるのに.
球団も選手をウェーバーにかけた後に,新規で契約をすれば問題ないのに.
親切心でくるまれた馴れ合いの中で選手の権利が侵されていく.
それは日本プロ野球界の伝統とも言えるなれ合いであり,日本社会的にも受け入れやすい不正だ.
しかし,いったいプロ野球の選手会は何をやっているのだろうか?
馬鹿な選手がニコニコしながら「限度額を超えるダウン提示を受け入れました」などとメディアに話しているのを許している場合ではなく,協約違反を知ったらすぐに契約の無効を訴えるべきじゃないのだろうか.
MLB選手会だったら即,そのように訴えるだろうし,球団側もそれを受け入れる以外にない.
プロ野球選手会は機能していないと思う.
プロ野球でこのあたりを大切にしていたのは,日本ハムと坪井選手の再契約における日本ハムと,オリックスの中村紀洋選手とのダウン提示時の中村選手の対応だけだ.
日本ハムも中村選手も,当り前のことをしているだけなのに,もう一方の当事者達の混乱ぶりは実に幼稚だった.
大騒動に発展した中村選手の契約から2年―――プロ野球界はまたも馴れ合いに回帰している.
そして,見て見ぬふりをしているのか,それとも本当に無能なのか―――プロ野球選手会はだんまりを決め込んでいる.
ゲーム理論において基本的な話だが2人の人間がクマに追いかけられる話がある.
生き残る条件は,クマよりも速く走ることが必要なわけではない.
もうひとりの人間よりも速ければ良いのだ.
人間の行動原理は時に低俗で,それゆえに美化しようとする.
しかし,全体最適の観点からすると,問題ある行動は明白である.
「予想どおりに不合理」―――この本も面白そうだな.
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