少し前に録画しておいたNHKスペシャル「マネー資本主義・超金余りはなぜ起きたのか」を昨日・今日とで見た.
時間が足りないのか,かなり雑な作りだった.
グリーンスパンとルービンをスケープゴートにしただけで,サブプライム問題での貧困層の実像には触れず,「マネー」という言葉だけを強調し,実際の証券化やローンブローカーの存在などは見えないままで,「謎(conundrum)」という言葉を視聴者に拡大解釈させ,実態をその「謎」に都合よく汚染させて,終わりにしてしまった.
まるで小学生の書く読書感想文と同じレベル...
妙チクリンな富田靖子のドラマが番組に並列して流れるところで,早々に期待せずに済んだが.
あの結論はいかんだろうなぁ.
あれだと,時代についていけない人の妬みと「そらみたことか」みたいな他人事的な嘲笑でしかない.
恥部は匿名性を持たせて,少し実例を追うだけで,かなり面白かっただろうに.
ドラマの最後のマネーロンダリングは,思わず「馬鹿かよ」とTVに向かって叫んでしまった.
NHKなのに,あんな番組はいかんなぁ.
あんなのを人が信じてしまったら,それこそ始末に負えない.
ん?それこそがサブプライム問題と同質のものじゃないか!
さすがNHK.質の劣る情報をNHKの信頼に混入させて流して,「マネー」とは違うものの同じ体験をさせてくれるとは!
そこまで深いものだということに今,気付いた.
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