うちの会計,つまり株式会社だえもんの会計は名古屋の株式会社柴田会計にお願いしています.
よく地元団体の推薦のところとか紹介されますけど,たとえそこが安くても,地元でも,会計に関してはしっかりやっておきたいので,少し高くはなりますが柴田会計と一緒に考える道を選択しました.
毎月,名古屋から担当者さんに来てもらって,ああだこうだいいながら企業会計のあるべきラインを学んでいます.
毎月来るのは担当者さんと請求書だけではなく,マネジメント倶楽部という経営者向けの冊子を頂きます.
これは私の行きつけのカフェ macBONさんのところでも読めるようにしているので,読んだ方も多いかと思いますが,2010年11月号に興味深い記事がありました.
5兆ドルの新たなマーケット「BOPに商機を探せ」
BOBとはアメリカのラッパーで,...じゃなくて,BOPとはBase of the Economic Pyramidの略で,世界の富裕層から外れた約40億人のことで,彼らが作るマーケット5兆ドルがすさまじいパワーを持っていることに着眼した記事なのです.
見出しは派手なものなのですが,その本題に入る「BOPペナルティ」という言葉に強い印象を覚えました.
つまり「貧しいがゆえの不利益」のことで,正規のビジネスへのアクセスからはずされていることによって,アングラな不利益を被ることがおおく,それが貧困層の消費行動の妨げになっている大きな原因になっているのです.
一般の方には見えない世界かもしれませんが,地元の鈴鹿市でも事業者同士ではよくある話,当たり前になりつつある話のような気がします.
「どうしてこれから手を付けないのだろう?」
「どうしてそんなことやっているの?」
そう思えるような行動が見られる時,大抵は足元を見られてつけいられているというのが答えだったりします.
長岡藩の米百俵という立派な決断もありますが,大抵は
「按ずるに筆は一本也,箸は二本也.衆寡敵せずと知るべし.」
と,斎藤緑雨が斬るように,決断・判断といった思考よりも目先の現実を優先せざるを得ないのでしょう.
記事に戻ってみると,BOPの方々は多数ゆえの利害の一致を見出すことで明るい未来が提示されています.
しかし,BOPペナルティと同様の苦しみを受けている事業者はどうなのかと考えてみれば,そもそも日本においては経営者不足でどっしりとしたP (Pyramid)を形成できていないところに救いようのない事態があることがわかります.
平成21年度法人企業統計調査結果から経常利益が前年度比9.4%の減少となったことが分かりました.
それ自体もとんでもないことなのですが,資本金別で見ると恐ろしいことが分かります.
なんと1,000万円未満の会社の場合は222.5%の減益になっているのです.
その個人事業主は企業会計とは異なるので同様の計算は不可能ですが,推して知るべし.
私の大好きな斎藤緑雨の警句ですが,決して単に流されろと言っているわけではありません.
大衆の流れを俯瞰しながらも,真の誇りがどこにあるのかを信じる強い心があれば,「しかし」と続けられる人間になれるのだと思います.
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