金魚cafe

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夢売るふたり

2012-09-14 20:16:36 | 映画
秋は見たい舞台だけじゃなくて、映画も観たいのが目白押しできているのです。

まず観に行ったのが、阿部サダヲ、松たか子主演の「夢売るふたり」です。



チケットにも書いてあるとおり結婚詐欺のお話です。

阿部サダヲさん、松たか子さんが夫婦でこじんまりしてるけど、繁盛している居酒屋をやっています。

店も軌道にのって5周年という日に不始末から火事をだして店を全焼させてしまいます。

阿部サダヲさんは、腕はいいけど世渡りがあまり上手じゃなさそうな板前役、松さんは夫をささえるしっかりものの女房という役です。

一国一城の主になったら今度人に使われるというのがうまく順応できなくてすぐ仕事をやめぶらぶらする夫。

あわてず、ゆっくり探せばよいと文句も言わず生活を支える妻。

そんな生活が耐えられなくなって飲み歩く夫、飲み歩いて店の常連さんだった女性と一夜を共にしてしまいます。

その女性も不倫のゴタゴタで精神がまいっていてつい、いきずりにと関係をもってしまいますが、不倫相手からもらった手切れ金を夫に店の開店資金にと差し出します。

夫が帰ってこないので一晩捜し歩いた妻は帰ってきた夫が仕事仲間から融資してもらったといううそを女の直感で見破り、いままで張りつめていたものがプツンと切れてしまいます。

なんでここで素直にホントのこと言わなかったのかなあと思いますが、まさか浮気してきてお金もらいましたと言っても信じてもらえないでしょうね。

でもプツンと切れたのは浮気されたより、うそをついたからだと思います。

ここから自分のお店持ちたいなら小金持ってそうなさびしい女性からお金を拝借しようと妻が考えます。

夫は浮気の弱みから言いなりになってしまいます。

もともとそういう資質があることを妻だから見抜いていたのかもしれません。

そして有閑マダムや、出会いをもとめてる主婦、結婚をあせってる女性などからうまくお金を引き出します。

まるっきりだましてるわけではなく、ホントのことをちょこっと言うだけで女性は気の毒ね~とお金を差し出すのです。

お金はだまし取っても誠実に接してるのでばれても「あの人いい人だったのよ~」ですんでいたのですが、そこでやめて小さい店でも始めたらよかったのに、味をしめてサギを繰り返します。

ここからだんだんと転げ落ちて行きます。

そこでウエイトリフティングの選手の女性と知り合い、彼女をターゲットにしろと妻が言います。

でもその彼女はスポーツに青春をささげただけにピュアな人柄で夫は彼女をだますのが嫌になります。

このウエイトリフティングの選手役の女優さんがすごく良かったです。

ビジネスと割り切る妻と罪悪感感じる夫との間にズレが起こります。

もうこのへんから2人は夫婦でなくなってたのかもしれません。

ただ、またお店をやりたいという思いだけでつながってる同士になっちゃったみたいです。

阿部サダヲさんが最初はおどおどしながら女の人をだましてたのが、平然とだますようになるところ、松たか子さんがだんだんお金がたまるたびに顔から表情か消えていくところが生々しい感じでてました。

詐欺師の役が阿部サダヲさんで良かったと思います。

あんまりイケメンだと嘘くさいし、かといってそこそこでないと女の人がコロッとだまされるリアル感ないし、とにかく優しくて女性を安心させるところがいいのかなあと。

一番最初に浮気相手役だった鈴木砂羽さんがいい女っぷりで良かったです。

香川さんや、鶴瓶さんなどそんなに出演時間はなかったですがいい味だしてました。

洋画も良いのがありますが、邦画も負けてないです。