金魚cafe

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「あなたへ」と「天地明察」(2)

2012-09-18 14:44:43 | 映画
「あなたへ」をみて「天地明察」の時間が来るまで時間つぶしに昼食をしたりして、「天地明察」を観ました。

先週始まったばかりなので、場内はほぼ満員。

さすがにベストセラーを映画化しただけあって皆さんの面白いと期待されてるんですね。

800年続いた暦にズレが生じているので改編せよと大命を受ける将軍家の囲碁指南役でありながら、和算と星が好きと言う安井算哲。

主役の安井算哲役の岡田准一さんは穏やかで誰からも好かれる好青年を演じてピッタリ役にハマってました。

安井算哲を囲む他の出演者も豪華で配役がこれもピタッとハマっておりました。

良いなあと思ったのは和算の天才関孝和役の市川猿之助さん、和算の探求以外は無頓着な天才肌の学者を好演されてました。

また暦を作るために北極星を日本全国測量に同行する学者建部源内、伊藤重孝役の笹野高史さん、岸部一徳さん、いいお年なのに学問に対する情熱が子供のように無邪気なところを好演されてました。測量のためにと歩く歩数を計測するところがコミカルで面白かったです。

TVのドラマでおなじみの黄門様になる前の光圀公、算哲の新しい暦を作るサポート兼スポンサー役を中井貴一さん、光圀公が日本で初めてラーメンを食べた人と表現するような食事シーンも見ごたえあります。

計測するのに、機械もなにも使わず、すべて人力で行い、今と違わないくらい正確に測量する、なにより地球が球体であり、太陽は回ってるのでなく、地球は自分で回ってるということをすんなり受け入れる柔軟さがスゴイと思いました。

いろんな人たちの協力で新しい暦が出来上がりますが、それを採用するのは帝がお認めにならなければならず、非常に苦労します。

今普通に今日は大安、仏滅、いつ日食が起こるなんてどこにでもかいてますが、暦は一部のお公家さんたちのドル箱であったので、大反対されます。

そして、暴力で阻止しにきたりして、命まで脅かされます。

暦ぐらいでと思いましたが、それぐらい大事なものだったのですね。

このへんは原作と少し違いますが、映画としてはヤマ場が欲しかったのであえて変えてしまったようです。

一度自分の作った暦が誤りがありで挫折しかけますが、周りの励まし、協力でまた今度こそと新しい暦を完成させます。

ここでまた邪魔をするのがお公家さん、算哲は大勝負に打って出ます。

まあ結果は今に至るわけでこれは、お武家、町人、お公家さんと江戸に暮らしている階級がほぼ登場して各々の立場で動くわけです。

そんな中何にも属さず、ただ正しい暦を、大好きな天空を腕に抱こうとする安井算哲をいう人を描いた爽快なお話です。

これを観て思ったのは今のように夜でも明るくないお江戸の夜空はお星さまがすごく綺麗に見えたのだろうなということです。

この映画は海外に持っていったら非常にうけるのではないかと思います。

海外の人が思っているサムライとは違うサムライを観て欲しいです。