金魚cafe

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かばん屋の相続

2014-08-23 00:06:43 | 読んだ本
あの「倍返しだ~~!!」を流行らせた池井戸潤著 文春文庫。

銀行とその周囲の人々を描いた短編集です。

題名になったかばん屋の相続は題名を見てこれってちょっと前に巷をにぎわせた有名なかばん屋さんのこと??
と思ったらどんぴしゃりでこれってそのままじゃあないの~~。

いいのかなあ~~。これが真実ではないだろうけどそういう感じだったみたいなことをあちこちで書かれてました。

ネタ元になってるかばん屋さんはすべてハンドメイドちょっとお高いですが、一つは持っていたいなあという私たちの間ではあこがれのお店だったので騒動が報道された時はどうなるの??買いに行けなくなるの?と話題になりました。

お店はすぐ騒動も収まって今まで通りで良かったね~とまた今度お店行こうねとまたが話に花が咲いたのでした。^^

人のお商売を外から見ていたら自分だったらもっと売り上げを伸ばしてやる~とか自分のほうが上手く商売できると思ってしまうんですね。

家業を継ぐのを嫌で出ていった兄が遺言状を楯に自分が社長になる、自分がもっと会社を大きくしてやると意気込んでもそんな簡単にうまくいくわけもなく、従業員の人たちだって一緒に苦労してない人にはついて行かないしで結局会社をピンチに陥れるわけです。

社長になったからなんでも意のままになると思っていたのが仕入先、お得意さんから総スカンをくらっちゃってというところリアルでした。
会社というのは周りに人たちに支えられてやっていくんだというのを忘れるとこういうことになるんだなあと初心忘れるべからずですね。

他の短編は銀行員の人が倍返しのドラマのようにお金を融資している自分たちのほうがえらいんだ~という感じの悪~い人ばかりでホントに銀行にお金預けて良いのか?とギモンを持っちゃいますが、かばん屋の相続に出てくる信用金庫の人たちはお金より情に厚い人たちでこの方たちなら信用しても大丈夫そうだわと。

大きなお金が動く世界は私にはピンと来ない世界の話ですが、こうやって身近な話題で銀行はどんな立場で接するのかとか、お金がどんなふうに動くのががわかりやすく書かれていました。^^

池井戸さんのドラマまたいろいろ放送されますが人気があるのがわかります。