金魚cafe

こちらにお立ち寄りくださってありがとうございます。
ぼちぼちのんびりと綴っております。

駆け込み女と駆け出し男

2015-05-16 23:07:48 | 映画
今日から上映です。

大泉洋という俳優さんは雨男で有名ですがやっぱり雨でした。(午後からは薄日がさしてきましたが。)

井上ひさし先生の「東慶寺だより」を元に作られた映画ですが原作通りというより元にして作ったと表現したほうがいいかもしれません。

まず駈け込む前の旅籠柏屋の源兵衛さんが女性なのですから。

洋ちゃん扮する中村信次郎は戯作者志望の医者見習いというのはそのままですが。

東慶寺に駆け込んでくる女性たち、ここは門に入らなくても身につけてるものを投げ込むだけでも入ったと許されるのです。

今の裁判のように聞き取りをして駈け込む理由を認められて入ることができるのです。

そうなると将軍さまであろうとも妻を連れ戻すことはできず、言われるまま三行半を渡さねばなりません。

江戸の大店堀切屋の妾お吟(夫の三郎衛門は堤真一さん)、鍛冶やのじょご、武家のゆう。

夫の浮気、暴力など納得できる理由もあればお吟の何不自由もないのに訳ありの理由で駆け込んできたりする。

2年間東慶寺で世間から離れてほぼ修行僧のような生活を送れば晴れて夫から三行半をもらえるのです。

お吟役の満島ひかりさんは仇っぽく、じょご役の戸田恵梨香さんはひたむきでまっすぐな性格、ゆう役の内山理名さんは凛としてそれぞれ思いを秘めて東慶寺で2年過ごします。

東慶寺さんでは修行だけではなく、彼女たちに読み書き、縫い物、武芸と外に出たら一人でも生きていけるすべを教えてくれます。

2年の間に彼女たちも変わって行きます。


その間変わらず、戯作者になるのかそれとも医者になるのか迷い続ける信次郎。

東慶寺に駆け込んでくる女たちの味方になり寄り添っていきます。

戯作者志望なので口は達者、ケンカはヘタレでも得意のトークで相手を煙に巻く、こういう役って洋ちゃんにピッタリだなあと。

原作では出てこない天保の改革の水野忠邦が出てきたり、東慶寺を巡って南町奉行の鳥居耀蔵が出てきたりとどうやって大団円にもっていくの~というぐらいてんこ盛りなストーリーで他のキャストも豪華です。

東慶寺に駆け込むのは幕府が大政奉還してすぐに廃止されたそうですが駈け込んだ総数は二千人を越えていたそうです。