人は死ぬために
パリに来たのだろうか・・・
そんな書き出しではなかったかしら。
リルケ「マルテの手記」です。
たぶん「花のパリ」に来て
最初に見たのが
年老いたよぼよぼの老人老女が
パリの街を背中丸めて歩く姿
だったのでしょう。
そりゃ、どの街にだってこんな老人はいます
だれだってよぼよぼになるのですもの。
でもーー
よぼよぼになっても
「明」と「暗」がありますね。
よく笑う笑顔のいい老人老女
ーー老人は非常に少ないーー
と
笑いを忘れた顔になっちゃった人たち。
ある老女のグループを知っているのですが
みんなインテリなのです
そして
何があってもほとんど笑わないのです・・・
こわーーい
声をあげて笑う老人老女には
きっと「明日」が待っています
だって笑うことができる人の周りには
きっとだれかが
いるはずですもの。
何があっても笑わないぞ
という顔になっちゃった老齢のひとを
ときどき見かけます
っていうか
そんな顔はとても多いのです
そんな中
ふくよかな笑顔を見せてくれる高齢者に会うと
ほーーーっとします。
そういう自分はどうなんだと
鏡を見て反省する日々でございます・・・