飯田合庁の桜(3/30 AM)
ちょうど1年前のことだ、この桜が咲いたと記したのは。県の出先機関である飯田合同庁舎の東側にある桜の古木が咲き始めた。大宮神社からの桜並木の桜も開花宣言が昨日報道された。平年にくらべて6日、昨年より1日早いというが、印象としては昨年より今年の桜は「遅い」のかという感じだった。ということでこの桜はちょうど昨年と同じ。時期になれば、そして同じように桜は、そして自然の営みは回帰してくる。不思議なものであるが、変わらず繰り返される1年も、そのうち「今年が最後かも」と毎年思いにふける時代がやってくる。そう遠くはない。
この桜のある場所は標高490メートルほど。飯田近辺はだいぶ春の色づきに染まり出している。ここから丘の上を下って八幡、そして川路、天竜峡と南下すると、もはや満開に近いほどに咲く桜を山肌に見る。「山肌」とは主に段丘崖のこと。谷の中では、標高差のコントラストが著しいから、まったくの平地にくらべたら、遠目にもたくさんの桜を望めるとともに、時間差が付加されるから望める期間も長い。川路の標高が378メートルくらい。ここから山間地域へ国道151号を南下していくと、桜はつぼみどころかまだ冬の色が濃い。下條村あたりでも早い桜は咲いているが、まだまだこれからだ。下條村の役場のあるあたりで、484メートル。川路よりは遥かに高いが、飯田のこの桜のあたりにくらべればほぼ同じ。役場の高さでくらべているから、周囲は山の中なのでもっと低いところがあるものの、それでも桜はまだまだだ。比較的陽当たりが良くて温暖なのに、この差がどういう理由なのかわからない。いずれにしてもこの地域の桜は「飯田から始まり」、周囲に広がっていく。
松川町生田嶺岳寺の桜(3/30 AM)
さて、その足で松川町にある会社に届け物。すると生田福与にある嶺岳寺の桜もそこそこ咲いている。3分咲きくらいだろうか。こちらも標高490メートルくらい。飯田合庁と標高はほぼ同じなのである。なるほどとも思うが、やはり伊那谷の桜はあっちこっちで開花が始まって、随時山を駆け上っていく。昨年「続々・平成27年桜ファイル」で触れた通り、とりわけ飯田下伊那は地形との関わりが暮らしにも、自然にも関わっているから桜をキーワードに地域を描いたほうが“らしさ”が表現できると思うのだが…。
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