ちゅっきチャンチャンコ

１歳になる前から、専門医に股関節形成不全の診断を受けていた。
体重管理が必須であったけれど、
厳しい減量は家風に合わず、
勤勉なる日本民族ではなく、
人生を歌って食べて愛を語るラテン系民族のように
食の楽しみが優位になっていた。

四肢の衰えは年齢とともにやってくる。
突然の病で歩けなくなるワンコもいるのだから、
ここまでなんとかこられたのを幸いと、
１２歳半のつんちゃの歩様が保てるようにするのみ。

散歩に出たがらないのは
外へ出るには階段を下りなければならないのが
最大の原因だと、つんちゃが体で訴えたのを目の当たりにしたのは
先日、プールに連れていくのに出かけようとしたときだった。

”チームつん”のみんなで出かけるので
置いて行かれることの大嫌いなつんちゃは
頑張って玄関までは出てきたけれど
そこでヘタリ込んでしまった。

そして・・・体が小刻みに震えていたのだ。
病院の診察台にいるときみたいに。

ああ、階段に対してこんなに怖い思いをしているんだと思うと
とても心が痛んだ。

室内での動きに、今のところ必要はなさそうだけれど、
つんちゃの動きの補助にと、
着せたままにできるハーネスを購入することにした。

つっきーちゃんのチョッキ風ちゃんちゃんこ。
（陰の声：”ベスト”ではなく”チョッキ”なのダ。）
命名：ちゅっきチャンチャンコ。

今日届いたので着せてみると・・・
つん：なんスか？これ。


つん：こんなん着けても、階段は降りられへんで。


（陰の声：室内移動に自信なくなったらすぐに言ってね。）


つん：いや、うちは２４時間いつでも即対応の”キン斗雲”がエエな～。