広島から東京までは新幹線で行き、前泊して羽田からバンク-バ-までの旅じゃ。
東京駅さ着いたらタクシ-に乗り、予約しとらんのでどこでもええんで
ホテルに向かうて欲しいと頼むと赤坂プリンスに連れてってくれた。
これから1ヶ月、貧乏旅行するというのに、最初からこんな出費しとってええんか?
仕方なくフロントに行くと部屋は空いていた。
これからカナダ・アメリカに行くのにまったくの個人旅行でホテルの予約もしてない。
移動の交通手段も何の手配もしてない、気に入ったところへ気に入っただけステイする旅じゃ。
今、思えば一人旅ならまだしも妊娠3ヶ月の身重の妻を伴う旅じゃ、バカな旅の始まりじゃ。
旅の計画を伝えた母親、義父・義母、友人、仲人、全員に反対された。
あまりにも無計画、無鉄砲な旅じゃったと、今は反省しとる。
『よう、そんな勇気があったね』と今でも人に言われるが
勇気と言うより、無知、無教育なバカ者の旅じゃった。
無事に帰ってきたから、貴重な体験をしたと、今、言える。
羽田からカナダの日本人移住者の会から指定されたJALの飛行機に乗り込んだ。
初めての海外旅行じゃのに、まったくのあてのない旅じゃのに、武者震いもなかった。
一方、女房殿はその不安に泣き出していた。
今、考えてみると女房殿の方がよっぽど無茶な旅だと把握しとったんかも?
羽田空港では今のようにタ-ミナルビルから直接飛行機に乗れるんじゃなかった。
タ-ミナルビルからバスで航空機のところまで行って、タラップを登って飛行機に乗る。
生まれて2回目の飛行機の旅じゃったが、たしかジャンボじゃったと思う。
ものすごくでっかい飛行機に乗った気がした。
機内食を頂くのも初めてじゃが、何を食ったか今では覚えておりません。
バンク-バ-の空港に到着した。初めて外国の土を踏んだ瞬間じゃ。
バンク-バ-の空港では一緒に乗って来た人を出迎える、カナダ在住の親戚の人がようけ居た。
みんな大きな画用紙のような紙に名前を書いて出迎えしていたが、ワシらには誰もいない。
それは当然で、友人に無理やり頼み込んで、ワシも形式的に親戚にして貰い
その飛行機に搭乗した、いわばズルして紛れ込んだ悪い奴じゃった。
そのズルした報いは、すぐさま現れた。
同じ飛行機に乗ってきた人は、全員、出迎えの人に連れられ空港を後にした。
残ったのは女房殿とワシの二人だけ。
不安がる女房殿に
「心配は無用、ダウンタウン行きのバスで街に向かいホテルを探すけぇ」
そう伝え空港内に女房殿を待たせ、ワシは外に出てたくさんのバスのドライバ-に
片っ端から「ダウンタウンOK?」と拙い英語で訊いて回った。
どのバスも『ノ-』の返事に、困って空港内に戻って
二人でガイドブックを見ておったら、一人のおじさんが近寄ってきて
「○○さんではないですか?」 とワシの名前を言うて尋ねてくれた。
なんで? ワシの名前を知る人がカナダにおるんや!
それはワシを親戚として登録してくれた友人の親戚のAさんじゃった。
『天の助け』 とはこ-ゆ-事を言うんじゃ、ワシの幸運はここでも証明された。
東京駅さ着いたらタクシ-に乗り、予約しとらんのでどこでもええんで
ホテルに向かうて欲しいと頼むと赤坂プリンスに連れてってくれた。
これから1ヶ月、貧乏旅行するというのに、最初からこんな出費しとってええんか?
仕方なくフロントに行くと部屋は空いていた。
これからカナダ・アメリカに行くのにまったくの個人旅行でホテルの予約もしてない。
移動の交通手段も何の手配もしてない、気に入ったところへ気に入っただけステイする旅じゃ。
今、思えば一人旅ならまだしも妊娠3ヶ月の身重の妻を伴う旅じゃ、バカな旅の始まりじゃ。
旅の計画を伝えた母親、義父・義母、友人、仲人、全員に反対された。
あまりにも無計画、無鉄砲な旅じゃったと、今は反省しとる。
『よう、そんな勇気があったね』と今でも人に言われるが
勇気と言うより、無知、無教育なバカ者の旅じゃった。
無事に帰ってきたから、貴重な体験をしたと、今、言える。
羽田からカナダの日本人移住者の会から指定されたJALの飛行機に乗り込んだ。
初めての海外旅行じゃのに、まったくのあてのない旅じゃのに、武者震いもなかった。
一方、女房殿はその不安に泣き出していた。
今、考えてみると女房殿の方がよっぽど無茶な旅だと把握しとったんかも?
羽田空港では今のようにタ-ミナルビルから直接飛行機に乗れるんじゃなかった。
タ-ミナルビルからバスで航空機のところまで行って、タラップを登って飛行機に乗る。
生まれて2回目の飛行機の旅じゃったが、たしかジャンボじゃったと思う。
ものすごくでっかい飛行機に乗った気がした。
機内食を頂くのも初めてじゃが、何を食ったか今では覚えておりません。
バンク-バ-の空港に到着した。初めて外国の土を踏んだ瞬間じゃ。
バンク-バ-の空港では一緒に乗って来た人を出迎える、カナダ在住の親戚の人がようけ居た。
みんな大きな画用紙のような紙に名前を書いて出迎えしていたが、ワシらには誰もいない。
それは当然で、友人に無理やり頼み込んで、ワシも形式的に親戚にして貰い
その飛行機に搭乗した、いわばズルして紛れ込んだ悪い奴じゃった。
そのズルした報いは、すぐさま現れた。
同じ飛行機に乗ってきた人は、全員、出迎えの人に連れられ空港を後にした。
残ったのは女房殿とワシの二人だけ。
不安がる女房殿に
「心配は無用、ダウンタウン行きのバスで街に向かいホテルを探すけぇ」
そう伝え空港内に女房殿を待たせ、ワシは外に出てたくさんのバスのドライバ-に
片っ端から「ダウンタウンOK?」と拙い英語で訊いて回った。
どのバスも『ノ-』の返事に、困って空港内に戻って
二人でガイドブックを見ておったら、一人のおじさんが近寄ってきて
「○○さんではないですか?」 とワシの名前を言うて尋ねてくれた。
なんで? ワシの名前を知る人がカナダにおるんや!
それはワシを親戚として登録してくれた友人の親戚のAさんじゃった。
『天の助け』 とはこ-ゆ-事を言うんじゃ、ワシの幸運はここでも証明された。