今日は、セ・リーグの残り3球団。
★横浜ベイスターズ
希望枠…高宮 和也(たかみや・かずや)投手 左投左打 175cm73kg
24歳 大阪・大体大浪商高-徳山大-ホンダ鈴鹿
大学時代からドラフト候補に浮上し、社会人での2年間で大きく成長した。常時140キロ台をキープする快速球を中心に、ブレーキの効いたカーブ、鋭いスライダー、新球チェンジアップを交えて強気の投球を繰り広げる。
3巡目…内藤 雄太(ないとう・ゆうた)外野手 右投左打 182cm86kg
22歳 神奈川・横浜商工高(現・横浜創学館高)-八戸大
高校時代から強打者として知られていたが、大学で球を呼び込んで打つコツを覚えてさらにレベルアップ。広角に強い打球が飛ぶようになった上、左投手アレルギーもすっかり克服した。将来のクリーンアップ候補である。
4巡目…三橋 直樹(みつはし・なおき)投手 右投右打 180cm78kg
25歳 神奈川・向上高-関東学院大-日産自動車
球速自体は平凡ながら、リリースが鋭いためスピンが利いた上質の球を投げる。直球と変化球でフォームが変わらず、投球センスの優れた好投手である。神奈川生まれの神奈川育ち、所属チームも全て神奈川の超・地元民(笑)。
解説
指名出来た面々は補強ポイントにも即しているし、実力的にも文句なしなのですが、戦略面では大失敗といわれても仕方のないドラフトになってしまった感じがします。栂野は巨人、川崎はロッテに先にさらわれてしまいました。横浜はドラフトにおいて「横浜以外は行きません」と有力選手に言わせる、いわゆる「囲い込み」戦法を得意としていますが、それが失敗すると脆いんですね。詰めが甘いのか、非常事態が起こると対応出来ず、下位候補を繰り上げ指名するかそのまま打ち切っちゃったりと、後手後手に回る印象が強くあります。また、事前に情報が外に出過ぎなのも気になるところ。球団によっては徹底した箝口令を敷いているチームもありますが、横浜は口軽すぎ!おまけにバカ正直すぎ!勝負に勝つにはずる賢さも大事です。他球団相手に上手いブラフの一つもかませるようになって欲しいですね。
★中日ドラゴンズ
自由枠…吉見 一起(よしみ・かずき)投手 右投右打 182cm83kg
21歳 大阪・金光大阪高-トヨタ自動車
昨年12月に右肘を手術したこともあってハデな活躍は少ないが、MAX147キロの直球や、変化点が打者に極めて近いスライダーを卓越した制球力で操る好投手。向上心の高さも、トヨタ・廣瀬寛監督が太鼓判を押す。
3巡目…藤井 淳志(ふじい・あつし)外野手 右投両打 181cm77kg
24歳 愛知・豊橋東高-筑波大-NTT西日本
遠投125mの強肩を活かした強烈なバックホームは、それだけで観客の目を釘付けにすること請け合いである。大学3年時から始めた両打ちは、右で一人分左で一人分、あわせて二人分の練習量をこなしているとか。
4巡目…新井 良太(あらい・りょうた)内野手 右投右打 187cm89kg
22歳 広島・広陵高-駒沢大
広島・新井貴浩内野手の実弟。大柄な体格も豪快なプレースタイルも兄そっくりで、東都リーグ通算14本塁打を記録。なお、守備の不安定さも兄そっくり(爆)。似ていないのは、1試合5盗塁を決めたこともある脚力ぐらいか。
5巡目…柳田 殖生(やなぎだ・しげお)内野手 右投右打 178cm77kg
24歳 京都・福知山商業高(現・福知山成美高)-デュプロ-NOMOベースボールクラブ
NOMOベースボールクラブ創設初のプロ指名選手誕生!デュプロ時代は三塁手で、藤本敦士(現・阪神)と三遊間を組んだことも。俊足強肩を活かした遊撃守備には定評があり、将来的な伸びしろも大きい選手として期待したい。
6巡目…齊藤 信介(さいとう・しんすけ)投手 右投右打 183cm85kg
24歳 高松第一高-龍谷大-NTT西日本
大学時代はサイド、社会人1年目の昨年はスリークオーター、そして今年はオーバーとフォームの試行錯誤が続くが、好調時には常時145キロ前後は出せる速球派。まずはどのフォームで投げるかをはっきりさせたい。
7巡目…佐藤 亮太(さとう・りょうた)投手 左投左打 186cm80kg
22歳 長野・長野日大高-國學院大
長身をゆったりと使ったバランスの良いフォームを持ち、スライダーを多投して打者を打ち取る技巧派。まだまだ粗削りで即戦力としては厳しいが、体をみっちり鍛えて、角度のある直球に威力が加われば面白いかも。
解説
中日のドラフト指名方針はわかりやすく、「足と肩のいい選手を獲ること」という方針が徹底されているのが良いところです。今年のドラフトではそこに「スケールの大きさ」という要素も加え、藤井・新井という大型野手2人の指名に繋げました。足と肩に比重を置きすぎると、大物打ちが少なくなるという副作用があるのですが、この二人は大きいのも打てて足・肩もあるという嬉しいタイプ。特に新井は将来の4番打者候補として英才教育を施したいところでしょう。柳田はNOMOベースボールクラブ初の指名選手。先駆者としての期待と責任は大きいぞ!投手は3人の指名がありました。吉見は肘の手術明け、齊藤はフォームの調整中、佐藤は即戦力としては力不足ということで少し時間がかかりそうですが、それぞれ制球や球威など「一芸に秀でた」選手なので、そこを伸ばしていってもらいたいと思います。
★阪神タイガース
希望枠…岩田 稔(いわた・みのる)投手 左投左打 178cm83kg
22歳 大阪・大阪桐蔭高-関西大
高校時代に1型糖尿病を患いインスリン注射が欠かせぬ体になったが、その苦難を乗り越えてMAX150キロを誇る関大のエースとして活躍した。今秋のリーグ戦は肘を痛め登板0に終わったが、不屈の闘志でトラのエースを目指す!
3巡目…金村 大裕(かねむら・だいゆう)投手 右投右打 184cm84kg
22歳 大阪・上宮高-大阪商業大
変化球や制球力に関してはまだまだだが、力感たっぷりの豪快なフォームから圧倒的な威力の直球(MAX149キロ)が飛んでくる。大リーグのスカウトも注目した逸材で、0か100かのバクチ的な魅力を持つ選手である。
4巡目…渡辺 亮(わたなべ・りょう)投手 175cm72kg
24歳 徳島・鳴門工業高-同志社大-日本生命
上背はないが体のパワーをフルに使うフォームで、MAXは151キロ。阪神二軍との練習試合では5回を2失点とまずまずの結果を残した。どんなときでも打者に向かう気持ちを忘れない強気の性格も、プロ向きである。
解説
野球はスピードで勝負するスポーツではありませんが、やっぱり投手のロマンと言えば「どれだけ速い球を投げられるか」でしょう。今回の阪神のドラフトは3人とも投手。しかも、150キロ前後の球が投げられる選手で固めました。これはなかなか興味深いものがあります。阪神投手陣は層が厚いので、彼ら3人は今すぐ一軍で使う必要がなく、まずファームで鍛えられる可能性が高いでしょう。最近の阪神は投手の育成能力に長けており、どのような完成形になるか非常に楽しみです。ただ気になる点と言えば、ほとんどベテラン頼りで若手の絶対数が少ない野手陣の指名がなかったこと。高校生ドラフトでは内野手の前田を指名しましたが、はっきり言って全然足りません。ベテランの衰えは急激にやってきます。それを考えたら、手当ては早い内にしておくべき。来年は、野手中心の指名が必要となるでしょう。
★横浜ベイスターズ
希望枠…高宮 和也(たかみや・かずや)投手 左投左打 175cm73kg
24歳 大阪・大体大浪商高-徳山大-ホンダ鈴鹿
大学時代からドラフト候補に浮上し、社会人での2年間で大きく成長した。常時140キロ台をキープする快速球を中心に、ブレーキの効いたカーブ、鋭いスライダー、新球チェンジアップを交えて強気の投球を繰り広げる。
3巡目…内藤 雄太(ないとう・ゆうた)外野手 右投左打 182cm86kg
22歳 神奈川・横浜商工高(現・横浜創学館高)-八戸大
高校時代から強打者として知られていたが、大学で球を呼び込んで打つコツを覚えてさらにレベルアップ。広角に強い打球が飛ぶようになった上、左投手アレルギーもすっかり克服した。将来のクリーンアップ候補である。
4巡目…三橋 直樹(みつはし・なおき)投手 右投右打 180cm78kg
25歳 神奈川・向上高-関東学院大-日産自動車
球速自体は平凡ながら、リリースが鋭いためスピンが利いた上質の球を投げる。直球と変化球でフォームが変わらず、投球センスの優れた好投手である。神奈川生まれの神奈川育ち、所属チームも全て神奈川の超・地元民(笑)。
解説
指名出来た面々は補強ポイントにも即しているし、実力的にも文句なしなのですが、戦略面では大失敗といわれても仕方のないドラフトになってしまった感じがします。栂野は巨人、川崎はロッテに先にさらわれてしまいました。横浜はドラフトにおいて「横浜以外は行きません」と有力選手に言わせる、いわゆる「囲い込み」戦法を得意としていますが、それが失敗すると脆いんですね。詰めが甘いのか、非常事態が起こると対応出来ず、下位候補を繰り上げ指名するかそのまま打ち切っちゃったりと、後手後手に回る印象が強くあります。また、事前に情報が外に出過ぎなのも気になるところ。球団によっては徹底した箝口令を敷いているチームもありますが、横浜は口軽すぎ!おまけにバカ正直すぎ!勝負に勝つにはずる賢さも大事です。他球団相手に上手いブラフの一つもかませるようになって欲しいですね。
★中日ドラゴンズ
自由枠…吉見 一起(よしみ・かずき)投手 右投右打 182cm83kg
21歳 大阪・金光大阪高-トヨタ自動車
昨年12月に右肘を手術したこともあってハデな活躍は少ないが、MAX147キロの直球や、変化点が打者に極めて近いスライダーを卓越した制球力で操る好投手。向上心の高さも、トヨタ・廣瀬寛監督が太鼓判を押す。
3巡目…藤井 淳志(ふじい・あつし)外野手 右投両打 181cm77kg
24歳 愛知・豊橋東高-筑波大-NTT西日本
遠投125mの強肩を活かした強烈なバックホームは、それだけで観客の目を釘付けにすること請け合いである。大学3年時から始めた両打ちは、右で一人分左で一人分、あわせて二人分の練習量をこなしているとか。
4巡目…新井 良太(あらい・りょうた)内野手 右投右打 187cm89kg
22歳 広島・広陵高-駒沢大
広島・新井貴浩内野手の実弟。大柄な体格も豪快なプレースタイルも兄そっくりで、東都リーグ通算14本塁打を記録。なお、守備の不安定さも兄そっくり(爆)。似ていないのは、1試合5盗塁を決めたこともある脚力ぐらいか。
5巡目…柳田 殖生(やなぎだ・しげお)内野手 右投右打 178cm77kg
24歳 京都・福知山商業高(現・福知山成美高)-デュプロ-NOMOベースボールクラブ
NOMOベースボールクラブ創設初のプロ指名選手誕生!デュプロ時代は三塁手で、藤本敦士(現・阪神)と三遊間を組んだことも。俊足強肩を活かした遊撃守備には定評があり、将来的な伸びしろも大きい選手として期待したい。
6巡目…齊藤 信介(さいとう・しんすけ)投手 右投右打 183cm85kg
24歳 高松第一高-龍谷大-NTT西日本
大学時代はサイド、社会人1年目の昨年はスリークオーター、そして今年はオーバーとフォームの試行錯誤が続くが、好調時には常時145キロ前後は出せる速球派。まずはどのフォームで投げるかをはっきりさせたい。
7巡目…佐藤 亮太(さとう・りょうた)投手 左投左打 186cm80kg
22歳 長野・長野日大高-國學院大
長身をゆったりと使ったバランスの良いフォームを持ち、スライダーを多投して打者を打ち取る技巧派。まだまだ粗削りで即戦力としては厳しいが、体をみっちり鍛えて、角度のある直球に威力が加われば面白いかも。
解説
中日のドラフト指名方針はわかりやすく、「足と肩のいい選手を獲ること」という方針が徹底されているのが良いところです。今年のドラフトではそこに「スケールの大きさ」という要素も加え、藤井・新井という大型野手2人の指名に繋げました。足と肩に比重を置きすぎると、大物打ちが少なくなるという副作用があるのですが、この二人は大きいのも打てて足・肩もあるという嬉しいタイプ。特に新井は将来の4番打者候補として英才教育を施したいところでしょう。柳田はNOMOベースボールクラブ初の指名選手。先駆者としての期待と責任は大きいぞ!投手は3人の指名がありました。吉見は肘の手術明け、齊藤はフォームの調整中、佐藤は即戦力としては力不足ということで少し時間がかかりそうですが、それぞれ制球や球威など「一芸に秀でた」選手なので、そこを伸ばしていってもらいたいと思います。
★阪神タイガース
希望枠…岩田 稔(いわた・みのる)投手 左投左打 178cm83kg
22歳 大阪・大阪桐蔭高-関西大
高校時代に1型糖尿病を患いインスリン注射が欠かせぬ体になったが、その苦難を乗り越えてMAX150キロを誇る関大のエースとして活躍した。今秋のリーグ戦は肘を痛め登板0に終わったが、不屈の闘志でトラのエースを目指す!
3巡目…金村 大裕(かねむら・だいゆう)投手 右投右打 184cm84kg
22歳 大阪・上宮高-大阪商業大
変化球や制球力に関してはまだまだだが、力感たっぷりの豪快なフォームから圧倒的な威力の直球(MAX149キロ)が飛んでくる。大リーグのスカウトも注目した逸材で、0か100かのバクチ的な魅力を持つ選手である。
4巡目…渡辺 亮(わたなべ・りょう)投手 175cm72kg
24歳 徳島・鳴門工業高-同志社大-日本生命
上背はないが体のパワーをフルに使うフォームで、MAXは151キロ。阪神二軍との練習試合では5回を2失点とまずまずの結果を残した。どんなときでも打者に向かう気持ちを忘れない強気の性格も、プロ向きである。
解説
野球はスピードで勝負するスポーツではありませんが、やっぱり投手のロマンと言えば「どれだけ速い球を投げられるか」でしょう。今回の阪神のドラフトは3人とも投手。しかも、150キロ前後の球が投げられる選手で固めました。これはなかなか興味深いものがあります。阪神投手陣は層が厚いので、彼ら3人は今すぐ一軍で使う必要がなく、まずファームで鍛えられる可能性が高いでしょう。最近の阪神は投手の育成能力に長けており、どのような完成形になるか非常に楽しみです。ただ気になる点と言えば、ほとんどベテラン頼りで若手の絶対数が少ない野手陣の指名がなかったこと。高校生ドラフトでは内野手の前田を指名しましたが、はっきり言って全然足りません。ベテランの衰えは急激にやってきます。それを考えたら、手当ては早い内にしておくべき。来年は、野手中心の指名が必要となるでしょう。