「蕎麦打ち体験」男の料理教室に参加しました。
地元中学校区地域教育会議が主催する
地域の方々同士のふれ合いをテーマに企画された料理教室です。
蕎麦打ち体験を通じての地域交流です。
講師は地元中学校の家庭科の先生です。
その運営を地域教育会議のボランティア仲間が支えます。
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「蕎麦打ち体験」に参加申込をして、抽選で当選しました。
私にとって、大変な幸運な事です。
念願の 蕎麦打ち体験です。
蕎麦は私の大で好物です。
旨い蕎麦屋の情報が入ると
家内と一緒に何処でも、出掛けます。
かって、晴耕雨読の田舎暮らしをしながらの
蕎麦三昧を夢見ていた頃がありました。
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蕎麦打ち道具、いろいろ取り揃えなければなりません。
商品を見て歩く中で、目に留まるのは高額な品物。
側で呆れかえる家内の忠告も耳にはいりません。
田舎暮らしの候補地も決まりました。
農場付き宅地です。
今住んでいるところを売却し、住み替えする計画です。
民家風の御殿が建ち、隣接する農場で蕎麦を栽培し
それを収穫し、自慢の道具で「蕎麦打ち」する雄姿を夢見てました。
家内と一緒の蕎麦三昧のシニアライフの構想でした。
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初孫の誕生です。
家内は亭主より孫の世話に主力を注ぎます。
地域での交流仲間も次第に増えます。
還暦を迎えて、新たな田舎暮らしへの不安も募ります。
今のままが、最も良いことに気付きます。
「私、ここに残るから、貴方だけ行って!」
田舎暮らしの構想がもろくも崩壊してしまいました。
家内名義の遠隔地農場だけが、その面影を残してます。
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それ以来、私の蕎麦三昧のシニアライフの構想は頓挫してしまいました。
でも、蕎麦打ちの体験だけは、しておきたいものだと思いを募らせておりました。
今までその機会を、自ら作ろうとしてこなかったことは事実です。
何故だったろう?
それは、不慣れな事を人前に晒したくなかったからだと思います。
まだまだ、虚勢の時代からの脱皮が出来てないのです。
出来ない事を、他人から学ぶ事への素直さが欠落しているのです。
還暦を機会に、生まれ変わろうと気持ちだけは先立ちますが
中身が伴ってなかった頃の事です。
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古希を迎えた、今は違います。
率先して、家内と一緒に地位参加をして交流を楽しんでおります。
「蕎麦打ち体験」のテーマそのものが、私の今のシニアライフです。
男の料理教室ですので、家内と一緒でないのが残念です。
夕食は私が打った蕎麦に、家内が上げた野菜天ぷらを添えて戴きました。
その野菜、遠隔地農場で栽培した「茄子」です。
家内の微笑みに、お詫びの気持ちを悟りました。
蕎麦打ちに託した懐かしい思いが、蘇ってきました。