日々是好日

今日も晴天なり。
どんな日でも、毎日は新鮮で最高にいい日だと思うことにしてます。
ご一緒に如何ですか?

「4」という数字?

2017-10-15 09:39:52 | シニアライフ

「4」という数字にどんなイメージをお持ちでしょうか?

プロ野球選手の背番号「4番」。たまにいるけど注目しません。

やっぱり、1番王、2番広岡、3番長嶋に馴染みがあります。

かっての、巨人軍の黄金時代の内野手です。

今の若人には何のことやら、遠い昔の事になりつつあります。

「4番」、ホテルや病院では欠番が常識です。

駐車場でもこの番号が飛ばされてました。

この世の中で、嫌われてしまってます。

何にも、他人に迷惑など掛けてないのに、可哀そうです。

文句も言わずに、じっと我慢し続けている姿勢に、ちょこっと脚光を当ててみました。

・・・・・

我が家の居間は家内に占有されてます。

私は2階の6畳一間の書斎に押し込まれたまま。

台所だけは共有です。

でも、食事をするだけ。

家内が1時時間もかけた手料理を、たった10分以内で無言で終えてしまいます。

決して、夫婦喧嘩の際中ではありません。

「ご馳走様。美味しかったよ!」 忘れた事が無い。そしてそのまま2階へ。

時々、居間を訪れます。

テレビのニュース報道番組を見るためです。

「ニュースだったら、ラジオで聞いても同じだと思うよ。一日中同じことをくれ返しているよ。」

家内は予定が無い日は、朝から晩まで韓流ドラマに夢中。

溜まったビデオのドラマ観賞中、邪魔立てされたくないのです。

「そんなの、毎回同じパターンじゃないの? よく飽きもしないで続くね。」

「それが、違うんだね。他人には分からない事よ。」

「意地悪祖母さんが、美男子のお坊ちゃんに憧れて、どうするの?。もしかして痴呆症?」

「馬鹿言ってんじゃないの! ここは無限の可能性を秘めた空間なの。邪魔な雑音を吹き込まないで頂戴。」

「何処かで聞いた言葉だね、それって? 何だっけ?」

「フランスの建築家・ル・コルビュジュの無限成長美術館理論の事でしょう。」

「凄い記憶力だね。」

「一緒に、世界遺産登録の上野の国立西洋美術館に行ったでしょうに。」

「まだまだ、認知症の心配は無さそうだな?」

「馬鹿にしないで、それよりも自分の事心配して! 私に迷惑を掛けないようにしてね。」

一緒になって、半世紀後の姿です。

・・・・・

世界有数の長寿国・私達が済んでいる日本です。

寿命が延びる一方で、介護が必要とする人が増え続けています。

日々適度な運動とバランスの取れた食事で健康を維持してます。

まだまだ介護保険の御厄介には程遠いです。

ある公表された調査によると、

間も無く、高齢者の4人に一人は認知症患者とのこと。

何となく、気になる「4」という数字です。

4人に一人の確率です。それが誰だか分かりません。

端から数えて4番目の人かもしてません。

何故か家内は、座席の端から数えて4番目は避けてます。

それだけではありません。それから次の4番目、つまり8番目も避けてます。

誰にも言ってません。私だけが知っている事です。

・・・・・

その家内は、決して「4」の数字を嫌っているわけではありません。

とても、ユニークな発想者です。

そして、素敵な幸運を運んできた人でもあります。

それから、私もこの「4」という数字に愛着を持つようになりました。

・・・・・

今から、半世紀前の事です。

高度経済成長期の真っただ中、誰もがマイホームの実現に夢を膨らましていました。

私達若い夫婦もその中の一組です。

共働きで頑張ってました。

勤務している会社は鉄道会社で沿線開発に力を注いでます。

社員のマイホーム施策を推奨してます。

宅地の分譲価額も鰻上りで、中々辿り着きません。

社員向け宅地分譲の応募に特典があります。

5回以上の応募には当選確率が倍になる仕組みです。

その権利を確保するための応募です。

その当時、分譲価格が大台1千万円に乗って、そして最も競争率の高い区画に申し込みました。

始めから、買える見込みはありません。だから期待もしてません。

「マイホーム用の分譲地、申し込み手続き終えましたか?」

家内から確認の電話が入りました。

「うん、申し込み手続きは終えたんだがね。受付番号が「4番」なんだ。」

その返答には、皆が忌み嫌うような事が含まれてます。

「何言ってるのよ、幸せを呼ぶ「4番」ではないですか。きっと幸運が舞い込んできますよ。」

それも、即答です。目の前が一瞬明るく、元気付けられた気持ちになりました。

未だに、その記憶は鮮明です。

・・・・・

いよいよ、抽選です。もともと当てにしてませんから、その会場には出向いてません。

「どうだった?」

家内からの確認の追加の電話です。

「まだ、何にも言ってこないから、外れたんでしょう。」

「そんな訳、無いんだがなぁ?」

「そんな事言ったて、外れは外れだよ。諦めよ。」

「こんな幸運な番号って、めったに無い事よ。担当に確認して!」

その時、偶然にも他の電話で呼び出された。

「◎◎さん、厚生課から電話です。」

抽選当選のお知らせです。

切らずに置いた家内からの電話、

その先から、彼女の職場の仲間同士の「万歳三唱」の声が聞こえます。

・・・・・

これって、本当の事です。

宝くじの一等賞に当たったようなものです。

あれから半世紀、我が家に微動だにしない基盤を築いてくれました。

「4番」は我が家の守護神で幸運の女神です。

勿論、「家内」=「4番」です。

1番から3番までは不要です。