セッターとアタッカーの関係（その７・・・Ａクラスのセッターとアタッカー）

はじめに
セッターは、一定のトスを上げてアタッカーがそれに合わせるのか、それとも、それぞれのアタッカーが要求するトスを上げて行くのか、その考え方についてお話しています。

前回から、広い範囲のボールを処理することができ、そこから、ピンポイントで狙ったコースにパスやトス、スパイクを出すことができるＡクラスの選手が揃った状態でプレーするとどういうことになるかを考えています。

Ａクラスのレシーバーの貢献
下図を見て下さい。

Ａクラスのレシーバーは、広い範囲のボールに反応して、かなりの精度をもってセッターに返球します。
このことは、相手チームが厳しいボールを返球（サーブでも、スパイクでも）して来たのに対して、通常なら相手チームのポイントになりそうなところを、レシーバーがこれを処理してセッターに返球してしまうということを意味します。
まず、相手の得点をこの時点で防いでしまう、そういう貢献をしているわけです。

Ａクラスのセッターとアタッカーの貢献
レシーバーが、相手チームの得点を阻むべくレシーブした状態のボール。チャンスボールが返球されればピンポイントでセッターにボールを返球できるでしょうが、相手チームもそこは得点を取るべく厳しいボールを返球して来るわけですから、レシーバーも、これを阻止するのが精いっぱいで、セッターにピンポイントのボールを返球できるとは限りません。

ここで、Ａクラスのセッターが貢献するわけです。
若干乱れた返球であっても処理範囲が広くピンポイントのトスを上げることができるセッターなら、上記図のＡセッターのとおり、アタッカーにピンポイントのトスを上げることができます。

ピンポイントのトスが上がるなら、広い範囲のボールを処理できるアタッカーまでは必要ないだろうということになって来ます。
そういうことになるわけですが、正確な位置にトスが来るということになれば、その分アタッカーは相手チームのブロッカーやはたまたレシーバーの位置まで把握した上で、正に針の穴を抜くような精度を維持したスパイクを打つことができます。
１００発１００中ということになるわけなのです。

あるいは、ピンポイントのトスが来るということになれば、アタッカーはより複雑な動きを取り入れて、相手ブロックを交わしつつ思ったとおりのコースにスパイクすることもできるわけです。

本日ここまでです。

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