婚姻状態にない日本国籍の男性とと外国籍の女性との国際カップルで、外国籍の女性が妊娠した場合で、日本国籍の男性が子を認知したい場合の手続きに関する記事です。
1.外国籍の女性が分娩前に認知する、胎児認知の場合
この場合、外国籍の女性が住む住所(在留カードに記載してある住所)の役所に胎児認知届を届け出ることで子の認知となります。
この胎児認知には、
・認知届
様式は役所に備え付けてあります。記入の仕方は、役所に備えてある記入例を参考にするか、または窓口(戸籍課とか市民課)の窓口で担当者に相談しながら指示を受けて行います。記入自体はそう難しいものではないのですが、記入欄に必ず子を妊娠している女性の胎児認知を同意する旨の記述と署名が必要となります。これは妊娠中の女性の性的人格を保護するものです。この同意の一文が未記載の認知届は無効です。必ず女性本人に記入と署名をもらいましょう。
・独身証明書
妊娠している女性の母国政府が発行する独身証明書の添付が必要です。この公文書と、その日本語翻訳文を添えて提出することになります。この独身証明書が不備である場合には、役所は認知届を受理しません。分娩日までにこの独身証明書の取得が間に合わなかったら、分娩後の認知手続となります。
この独身証明書は、国によって名称が異なりますが、この独身証明書の添付が求められる趣旨は、妊娠した外国籍の女性が母国(や日本で)婚姻状態であって子の出生後に母国の在日領事部に出生届を届け出ると、母国での父は婚姻中の男性の嫡出子と扱われる一方、日本国では交際している日本国籍の男性の子として扱われる不都合を未然に防ぐためです。
なお、役所によっては、この独身証明書の認証手続を要求する場合もありますが、この認証手続は個別の対応となります。この認証手続が不要でも受理する役所もあります。
・国籍証明書
これは外国籍の女性のパスポートで対応可能とするのが一般的です。このパスポートの個人情報記載のページ(顔写真や氏名、生年月日、パスポート番号、有効期間などが記載したページ)のコピーとその翻訳を合わせて添付します。
なお、ときどき、パスポートの原本を持ってくるようにとの指示を受ける場合もあります。妊娠中の女性が容易にパスポートを役所へ持参できない等の場合であれば、その旨を役所の担当者に伝えれば、たいていはコピーでも良いとの回答をもらえるようです。
・認知する日本国籍の男性の戸籍謄本
男性の本籍地で取得する戸籍謄本です。なお、認知する男性が既婚者であっても認知届は受理されます。そしてその男性の戸籍に認知し子が記載されることになります。
2.出生後の認知
日本に在留する外国籍の女性が妊娠した子を分娩したのちに男性が認知する場合は、1.出生前の認知と異なる手続で認知することになります。
認知手続きを審査するのは、役所ではなく法務省国籍課となります。
出生後の認知は、帰化と同様の慎重な審査によって認めるかどうかの審査が行われます。この法務省国籍課へ提出資料も多岐にわたり、個別の認知申請に基づく相談の上で法務省国籍課の担当者から提出資料の説明を受けるのが一般的です。
一例としましては、
・認知する日本国籍の男性の出生から現在に至るまでの間断のない戸籍謄本
・認知する子の母と父のパスポート
・国籍証明書
・独身証明書
・経緯書
・分娩した外国籍女性の在留カード
などが挙げられます。
実際の認知申請手続にあたっては、分娩した母である外国籍の女性と、日本国籍の男性とをそれぞれ別の日に個別に呼び出し絵面接審査も行います。
3.認知の効果
認知が認められたら、出生した子は日本国籍を取得します。この国籍の取得により、子は当然に日本政府のパスポートの取得が可能となるなど、日本国期の国民と同じ扱いを受けます。
東京都の行政書士うすい法務事務所のブログです。
初回相談は無料
電話で相談する
メールで相談する
初回相談無料
スマートフォンやケータイで御覧の方はこちらをお勧め
お電話での相談はこちらをクリック
パソコンやタブレットで御覧の方はこちらをお勧め
事務所情報
東京都町田市鶴川2-19-8
行政書士うすい法務事務所
代表 行政書士 申請取次 磨井崇(うすい たかし)
携帯電話:090-6560-7099
メール:usuitks1967@gmail.con メールアドレスの最後のnをmに書き換えください。スパム対策です。
サイト:http://gyouseishoshi.main.jp/
Facebook: https://www.facebook.com/takashi.usui.71
Line id:usuitks
Wechat ID:usuitks0239