ロシア軍がついにウクライナへ侵攻。
現在国際情勢の中でも極めて緊迫した状況にあるロシアとウクライナ。
このウクライナやロシアから日本へ入国できるのかについて外務省と法務省に本日(2022年2月25日)電話で照会しました。
ここで、まず知識の確認です。
短期滞在ビザと在留資格の違いの説明
外国籍で日本国以外に居住する方(外国人)が日本国へ入国するには、
- 短期滞在ビザ
- 在留資格
のいずれかを取得する必要があります。この短期滞在ビザと在留資格は所掌する省がことなります。
短期滞在ビザは外務省が掌理します。このビザは文字通り短期滞在を計画する外国人が取得するものです。日本へ入国する目的によって、
・知人訪問
・親族訪問
・観光訪問
・ビジネス目的の訪問
などで区分されています。
一方、在留資格は法務省が管轄します。
これは中長期日本に在留するために外国人が申請許可を受ける資格です。例えば日本人と結婚して日本で夫婦の基盤を持って生活したいとか、日本の企業に就職し日本で就労したい、留学したいといった外国人が取得しなくてはならないものです。
以上で知識の整理は終わりです。
さて、現在戦争状態になっているウクライナとロシアですが、ウクライナに侵攻したロシアに対して岸田現内閣はロシア人などに対して新規のビザ給付を停止すると発表しております。
以下、問答形式で、外務省と法務省に照会した質疑応答を記述します。
2.外務省に対する照会(短期滞在に関する照会)
岸田首相はロシア人に対して新規のビザ発給を呈するとプレスに向け発表したが、詳細を伺いたい。具体的に伺いたいのは、
・ロシア国籍の外国人全員に対してビザの発給を停止するのか、それとも日本政府が指定した特定の人物や集団に対してのみ効力を持つ制裁措置であって、ロシア人全員を対象にするのではないのか。
・その制裁措置はいつから効力を持つのか。
といった点である。
現在外務省はその具体的内容について決定した事項はない。詳細はこれから協議して決める。決定した事項については外務省ホームページで発表する予定。
在ウクライナ日本領事部は現在閉鎖しているのか?
在ウクライナ日本領事部はキエフから移転しているが、職員も駐在し、機能している。閉鎖はしていない。
3.法務省に対する照会(中長期の在留資格)
今回、岸田総理大臣が記者会見の場で発表した対ロシア制裁措置は、中長期の在留資格も含めたものか。岸田掌理大臣が記者会見で述べた言葉はビザという表現だったが、一般的には短期滞在ビザのほかに中長期日本に在留する外国人が取得する在留資格もこのビザとする、いわば混同したあいまいな表現が一般的であるが、この岸田総理大臣はこのどちらを指すのか、あるいは両方を含めているのか。
今回岸田総理大臣が記者会見で述べたビザは、外務省が掌理する短期滞在ビザのみを指すと理解している。従って今回の記者会見での発表が在留資格の申請や審査に影響を及ぶことはない。仮にこの対ロシア制裁処置が発動したとしても、従前と同様の手続と審査基準で在留資格を許可するかどうかを判断する。
以上です。
昨今のコロナ禍の拡散を未然に防止することを目的とした入国制限(水際政策)だけでなく、ウクライナに侵攻し戦争状態を引き起こしたロシアに対する制裁措置も重なって、短期滞在ビザと在留資格の両方が一時的な例外運用となっていて混乱する状況ですが、日々最新情報を元にご検討していただければと思います。特に交戦中のウクライナからの入国は、いわば難民救済という人道的配慮もこれから踏まえた政策になっているかと思いますので、ぜひデマやフェイクニュースに惑わされないで頂きたいところです。
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