先日久しぶりにムラノ島にガラス材料を仕入れに行ってきました
さすがガラスの島だけあってこんなオブジェがあちらこちらに
3年ぶりかしら?ここ数年は我慢して行ってなかったのです
何故我慢?
ここは私達にとっては魅惑の地でもあり危険ゾーンでもあるのです
ムラノ島に1社だけ残るベネチアンガラスの材料工場:EFFETRE
Morettiのガラスと言った方が日本ではなじみが深いですが
ベネチアンガラスといえばこの工場のガラスになります
昔は小さな工房が材料から作り上げ自社製品を製造していたのですが
だんだんと淘汰され今やこの1社のみどんどん大きくなり
全世界に向けてガラス材料を輸出するほぼ一社独占企業みたいなものです
イタリア国内だけでなく全世界です!桁が違う
今でもSeguso社やVenini社など
ベネチアンガラスのブランドと言われる大メーカーは
材料から自社で作り上げ製品にしております
通常ベネチアンガラス同士なら一緒に混ぜて焼いても
割れることは殆どないのですが
この独自に材料から作っている工房のガラスと
Morettiのガラスを一緒に使うと割れてしまい製品にならないのです
私達ガラス職人はここに材料を買いにいくわけです
材料のガラスは画家にたとえると 絵具のようなもので
ガラスをどんな工具でどのように使うかで出来上がる作風がかわります
このあたり画家と良く似ていますね
使う絵具の種類と筆のタッチでその人のカラーでる
ガラス職人も全く同じです
ムラノ島にあるような
大きな窯を使うと大物制作 シャンデリアや花瓶、オブジェなど
ガスバーナーでは穴の開いたビーズを始め小さな小物など
そして電気窯はPinoが作っているようなものができるわけです
今年は絶対に仕入れに行こうねって言っていたにもかかわらず
なかなか御神輿があがらないPiさん
7月に入り仕入先よりメールが
“ お客様各位 8月は完全休業となります通常営業は7月末まで”と
この超不景気の時代に1ヶ月完全休業だなんてさすが独占企業です不景気知らず!
昔はイタリアでは夏や冬に1ヶ月休むところも珍しくなかったのですが
最近ではそれもまれ
どこも不景気の中1ヶ月も休んでいられない状況です
でPiさんやっと動き出しました
EFFETREの入口
いつきても足がとまり見とれてしまいます
場内にてPiさん物色中
通常1種10kgから購入と言うのが決まりです
私、今でこそ落ち着いて物色できますが
初めてこの地に足を踏み入れた時はテンションあがりまくりでした
みたこともないガラス材料が所狭しと並べられていて
何をみても欲しくなる
危険ゾーン、、、、そう見境がなくなり買いすぎてしまうのです
今回も二人心して探し始めましが
やっぱりラルベロにない材料をみるとほしくなるんですよね~
物を製作する人ならわかっていただけると思うのですが
この材料仕入れの時は通常の洋服などを買う時は違って
財布の紐は緩みっぱなし~、もう全く閉まらない状態になってしまうのです
思考能力ゼロ、とにかくあれもこれもとなってしまうのです
今回はもう材料が底をついていたアベントゥリーナ、足りないミレッフィオリなど
買うものを限定していたのですがやっぱりだめでした
珍しいデザインや色の材料を見つけたらもう我慢できない
えーい買っちゃえってことに
これは5年前に行った時に見かけたデザイン
埃にまみれているのが値打ちを醸し出す~
今改めて写真をみてて
“わーなぜこれ買ってなかたんだろう~”と今更ながら後悔
こんな珍しいデザイン見たことないわ~
5色の鳩とベンツマーク、、、、今あったら絶対購入してる
あー欲しい!
そして翌日早くもEFFETREから請求メールが、やっぱり請求事は恐ろしく早い!
開けてびっくり!!!!
これは私達の買ったものではなく他の人の買ったものと間違っている
って思うほどの請求金額に二人とも意気消沈、、、、、
予定の倍以上の金額になってしまいました
明日からはしばらくパンの耳食べます(笑)
やっぱりここは超危険ゾーンでした!
はーやっぱり高いわ~ベネチアンガラス、、、次は3年後だな~
最後にこれムラノ島のシンボルマーク“にわとり”です