ラ・ヴィータ イタリア

イタリア:ベニスでの日常生活やベネチアンガラス工房のお店“L'albero”での出来事、イタリア&海外お奨めスポットなど

2014年 ちょっとおかしい冷夏のイタリア

2014-07-26 20:46:00 | イタリア:自宅&畑&花

日本は猛暑がはじまったようですが

こちら今年のイタリアの夏はちょっとおかしいです

6月初めに30度越えのアフリカン熱波がやってきた時に

1週間ほど暑かっただけで

それからは快適なさわやかな夏が続いております

快適なのはいいのですが

突然変な風が吹き始め、空が真っ黒になったと思ったら

速攻ゲリラ雨が降ることも多く

そのたびに綺麗に咲いていた花も畑もぐちゃぐちゃになり

ショック!

 

でも自然の力はすごい

この夏何度も大雨に直撃されても

ちゃんと咲きなおしてくれていた花達

一番のお気に入りペチュニア

木の下につるしてみて

 花玉にしてみたかった

こちら鉢植え

いろんな色を植えてます

でも今日の大雨でこの状態になったお気に入りのペチュニア達

あ~

はっ~

打ちのめされている

これはちょっとひどいな~元にもどるだろうか、、、、

自然には逆らえない

 

畑の野菜キュウリやトマトもこの時期食べきれないほど収穫できるのに

熟すのを今か今かと待って食べている状態です

 

せめて野菜がすくすく育つくらいの気温になってほしいな!

 


ムラノ島にガラス仕入へ

2014-07-19 22:01:45 | ラルベロ(店)での出来事

先日久しぶりにムラノ島にガラス材料を仕入れに行ってきました

さすがガラスの島だけあってこんなオブジェがあちらこちらに

3年ぶりかしら?ここ数年は我慢して行ってなかったのです

何故我慢?

ここは私達にとっては魅惑の地でもあり危険ゾーンでもあるのです

ムラノ島に1社だけ残るベネチアンガラスの材料工場:EFFETRE

 

Morettiのガラスと言った方が日本ではなじみが深いですが

ベネチアンガラスといえばこの工場のガラスになります

 

昔は小さな工房が材料から作り上げ自社製品を製造していたのですが

だんだんと淘汰され今やこの1社のみどんどん大きくなり

全世界に向けてガラス材料を輸出するほぼ一社独占企業みたいなものです

イタリア国内だけでなく全世界です!桁が違う

 

今でもSeguso社やVenini社など

ベネチアンガラスのブランドと言われる大メーカーは

材料から自社で作り上げ製品にしております

 

通常ベネチアンガラス同士なら一緒に混ぜて焼いても

割れることは殆どないのですが

この独自に材料から作っている工房のガラスと

Morettiのガラスを一緒に使うと割れてしまい製品にならないのです

 

私達ガラス職人はここに材料を買いにいくわけです

 

材料のガラスは画家にたとえると 絵具のようなもので

ガラスをどんな工具でどのように使うかで出来上がる作風がかわります

このあたり画家と良く似ていますね

使う絵具の種類と筆のタッチでその人のカラーでる

 

ガラス職人も全く同じです

 

ムラノ島にあるような

大きな窯を使うと大物制作 シャンデリアや花瓶、オブジェなど

ガスバーナーでは穴の開いたビーズを始め小さな小物など

そして電気窯はPinoが作っているようなものができるわけです

 

今年は絶対に仕入れに行こうねって言っていたにもかかわらず

なかなか御神輿があがらないPiさん

 

7月に入り仕入先よりメールが

“ お客様各位 8月は完全休業となります通常営業は7月末まで”と

 この超不景気の時代に1ヶ月完全休業だなんてさすが独占企業です不景気知らず!

 

昔はイタリアでは夏や冬に1ヶ月休むところも珍しくなかったのですが

最近ではそれもまれ

どこも不景気の中1ヶ月も休んでいられない状況です

 

でPiさんやっと動き出しました

EFFETREの入口

いつきても足がとまり見とれてしまいます

場内にてPiさん物色中

通常1種10kgから購入と言うのが決まりです

私、今でこそ落ち着いて物色できますが

初めてこの地に足を踏み入れた時はテンションあがりまくりでした

みたこともないガラス材料が所狭しと並べられていて

何をみても欲しくなる

 

危険ゾーン、、、、そう見境がなくなり買いすぎてしまうのです

 今回も二人心して探し始めましが

やっぱりラルベロにない材料をみるとほしくなるんですよね~

 

物を製作する人ならわかっていただけると思うのですが

この材料仕入れの時は通常の洋服などを買う時は違って

財布の紐は緩みっぱなし~、もう全く閉まらない状態になってしまうのです

思考能力ゼロ、とにかくあれもこれもとなってしまうのです

 

今回はもう材料が底をついていたアベントゥリーナ、足りないミレッフィオリなど

買うものを限定していたのですがやっぱりだめでした

珍しいデザインや色の材料を見つけたらもう我慢できない

 

えーい買っちゃえってことに

 

これは5年前に行った時に見かけたデザイン

埃にまみれているのが値打ちを醸し出す~

今改めて写真をみてて

“わーなぜこれ買ってなかたんだろう~”と今更ながら後悔

こんな珍しいデザイン見たことないわ~

5色の鳩とベンツマーク、、、、今あったら絶対購入してる

あー欲しい!

 

 

そして翌日早くもEFFETREから請求メールが、やっぱり請求事は恐ろしく早い!

開けてびっくり!!!! 

これは私達の買ったものではなく他の人の買ったものと間違っている

って思うほどの請求金額に二人とも意気消沈、、、、、

 

予定の倍以上の金額になってしまいました

明日からはしばらくパンの耳食べます(笑)

やっぱりここは超危険ゾーンでした!

 

はーやっぱり高いわ~ベネチアンガラス、、、次は3年後だな~

最後にこれムラノ島のシンボルマーク“にわとり”です


Piさんに課された宿題

2014-07-16 06:23:18 | ラルベロ(店)での出来事

2012年度に日本のお客様よりPiさんある宿題を受けました

どんな宿題かといいますと

 

この写真

お客様のM子さんから渡されました

イメージでいいのでガラスでこのカワセミを再現してほしいと

来年(2013年度)日本に持ってきてほしいと

 

写真を一目みた私 

“うーんどうだろうな~きっとカワセミとわかるようには再現するのは無理だろうな~”と

 

でもPiさん “ うーんわかった!やってみる!”

といつもの通り “ できない ” とは言わない、

いつも“ Provo:やってみる”とかならず言う

 

でも日本では一旦引き受けたことをできませんでしたって言うのは

あまりないことなので私はちょっとハラハラドキドキ!

 

実はこのお客様:M子さん

私がPinoと知り合うより以前から(今から15年くらい前?)

イタリアにくるとラルベロに立ち寄って頂き

その都度お気に入りのペンダントを購入して頂いていたらしい

 

そんなM子さんとの日本での奇跡の再会は

2008年大阪の阿倍野近鉄で実演版売中

 

売り場にこられた彼女

“ あーやっぱりPinoだったのね!!!私のこと覚えている?”

と第一声

 

聞くと広告に掲載されていたお皿を一目見たとき

もしかしてこれはPinoの作品ではないかと思われたらしい

 

広告にはPinoの写真や名前はなく

ただお皿の写真とベネチアンガラス実演と記載されているだけだった

 

M子さん思いを確かめるべくご来店頂きました

そんな奇跡の再会をしてからは

毎年必ずご来店頂きコレクションを少しずつ増やして頂いています

 

そんな彼女のお願いなので

Piさん頑張りました~

 

写真をベネチアに持ち帰り彼の制作机の目の前に張り付けて

いつでも目につくようにしておきました

なかなか手をつけないPinoに私はいつものように

“ 約束したんだからちゃんと作ってよ!”と

口が酸っぱくなるほど言い続けていました

 

そして出来上がったものがこれ

正直びっくりしました

お腹部分に白のミッレフィオリが使ってあるのがかわいい

 

うーん写真とそっくり!

でかしたPiさん!!!

水辺がキラキラしてる感じも表現できてる!

 

翌年彼女に出来上がったものをみせると

“ ここまでそっくりに出来上がると思っていなかった! ”

とすごく喜んでいただけました

 

そしてもし将来日本で個展をすることになった時は

作品を貸して下さいねとお願いしておきました(笑)

 

Piさんなかなか出来栄えがよかったので

本当は自分のコレクションにしたかった様子でした


Piさんの工作 4 花を際立てる素敵な、、、、

2014-07-11 06:22:38 | イタリア:Piさんの工作

Piさん

ガラス&廃材タイルで作った 庭の水道→ ここ と 

ガーデンテーブル → ここ が

あまりにも出来栄がよかったので

ついつい調子に乗ってしまいました

 

次にかかったのがこれ

さて何でしょう?

実はこれ植木鉢です

私が花に夢中になっているのをみてこれがあればもっと見栄えがよくなると

せっせと作ってくれました

 

土台になっているのは金属製の鉢

実はこれも拾い物 (定番:笑)

 

あまりにもPiさんがいろいろ作り出すものだからそれを見ていた友人が

“これ道に捨ててあった、きっとPinoならなにかしら使うだろうと思って拾ってきた”

ともってきてくれた

 

イタリアのごみ置き場には

結構まだまだ使えるものが捨ててあることが多いのです

幸か不幸か最寄りのバス停に行くまでに

いつもこのゴミ捨て場の前を通るため

 

なにかしら大きなものが置いてあると(= 捨ててあると)

Piさん必ずかけより確かめております

使えそうなものはすぐにリターンして持ち帰るなんてことも度々

 

早速、水道&テーブルと同じデザインで作り上げました

この小さい植木鉢を製作中に彼の頭によぎったのが次の制作物

 

友人に次の制作物の構想を話すと

数週間後に友人からTEL

“Pino 今ホームセンターにいるんだけど

この前話していたのにぴったりのものを見つけたよ、

セール中だから買っておこうか?”と

で友人が買ってきてくれたのがこれ  (写真左端)

10ユーロ(約1500円)なりかなり大きい

でやはり埃にまみれて制作開始

でもここまで大きいと材料となる廃材もなくなってきた

するとPiさんお店のご近所さんや周りの友人たちに

“捨てるようなタイルがあったら欲しいんだけど~”

 

そうするとあっと言う間に集まったタイルの欠片たち

中にはまったく色が合わない赤色が混ざっていたり、、、、

それでも使えるものを使い仕上げてくれました

 

大きいのでちょっと時間かかりました

2013年度の制作物です

でこの春より庭に登場しております

 

小さい方は

ドロミティーの山で見かけて気になっていた

パープルの小さな花が咲くミニラルベロ

 

大きいほうは

寄せ植え風に (これ結構難しい)

 

セットで並べると

こんな感じになりました

両となりのオバちゃんからは “私達のも作って~” と

切望されています!

 

家の外壁ここ 完成あたりからご近所さんからは

Pinoは “黄金の手を持つ男 ”って言われるようになりました!

確かにそうかもPinoの手にかかるとなんでもキラキラ輝きだす

 

そして家のことに夢中になっているので

お店は埃にまみれてPinoの最後の仕上げを待っている

作品が一杯眠っております

Piさんこちらも忘れないでね~

あなたの本職ですよ~

 

 

 


Piさんの工作 3 リビングの照明

2014-07-01 05:46:27 | イタリア:Piさんの工作

Piさん数年前から日本での実演版売中

夕方になるとなにやらコツコツ作っておりました

 

ガラスのバラのパーツを何個も何個も作っていました

ベネチアのお店ラルベロではそんなことをしている時間がないので

2年がかりで日本での実演中にすこしずつ焼いておりました

 

バラ型のパーツを今度は楕円形のザルのようなものに一つずつ取り付け

毎日すこしずつ取り付け

出来上がったものがこれ

撮影者はラルベロも掲載して頂いている

ヴェネツィア ‾カフェ&バーカロでめぐる、12の迷宮路地散歩

著者:篠 利幸さん

ちょうど出来がったタイミングにご来店頂きました 

 

これはリビングルームのメイン照明にと

熱い思いを込めてせっせと制作しておりました

こうして持っているぶんには見栄えのする大きな照明器具だったのですが

 

実際にリビングの高い天井に取り付けてみると

なんとも小さく貧弱な感じに

 

家に帰ってきて初めてみた時の私の感想

“あれ?一体何がついてるいの?”って感じでした

 

Piさん思っていた通りにならなかったのでちょっぴり落ち込み気味でした

2年もかけてコツコツ作ってきただけにがっかりするのも仕方ないですよね

 

でも気を取り直し例の庭の水道→ここ

をお墓のようだわっと言った奥様が

“ Pino 玄関の照明にしたらいいんじゃない?”とアドバイス

 

そうだ玄関の空間ならこのサイズぴったりかもと

取り付けてみるとなかなかいい感じに

照明をつけるとこんな感じになりました

アップで電源OFF

 そして電源ON

ということで一件落着となりました!

いや~計画から取り付けまで約2年、、、、

やっぱり相変わらず時間かっかてます

肝心のリビングの照明はまた後日に!