今から14年前の2010年の話です
この年ある男性がこんな1枚のデザイン画をもってラルベロにご来店されました
「これと同じデザインのペンダントをムラノガラス:ヴェネチアンガラスで制作してくれる人を探しているのです」と
聞くと「ムラノ島でこれを作ってくれそうなマエストロに個々依頼したのですが
皆このデザインをガラスで制作するのは無理だと」断られてしまったと
他にムリーネを作れる人はいないかと探していたらムラノ島のマエストロ達から
「Pinoに聞いてみたらいいのでは?」っという事でご来店されました
実はこの方ムラノ島の有名な工房の経営者の方でPinoもこの時が初対面だったのですが
ムラノ島に人脈があってマエストロたちも多く知っていても
誰もこれを引き受けてくれない途方に暮れていたところPinoの事を知ったとのこと
Pinoデザイン画をじっくり見つめしばらく考えって「チャレンジしてみる」と返事
Piさんの職人魂がふつふつと燃えてきたようです
きっと心の奥底で難しいけど「できるかも」って気持ちがチャレンジにつながるのでしょうね
しかし
デザイン画みているとこの繊細なデザインをどうやってガラスで表現するのだろうか?
なんせ14年も前の事で当時の私はまだPinoがどれだけの器量をもっているのか全く分かっていなくて
この難しいデザインを引き受けた事に驚きもせずただどんな風に出来上がるのか興味津々の私でした
これが今だったら「あ~またそんなとんでもない依頼を受けて一体どうするの~」
って言ってしまいそうです(笑)
出来上がるまでの間何度も依頼者の社長さんお店にこられて
「Pino ペンダントできた?アメリカから催促されてるんだけど」って
言われてれたのを今書いていて思い出しました~
オーダーのお客様を待たすそのあたりは今も昔も変わりないPino
とことんマイペースなのです
で数か月たって出来上がったペンダントがこちら
なんとほぼデザイン画通りに仕上がっているではありませんか
大きさもめ依頼通りの巨大ペンダント
お得意(Pinono秘密兵器)のカッティングで
ここまで薄く仕上げました
「できたよ~」とお知らせすると飛んでこられた社長さん:A氏
一目見た途端「Pino !ブラーボ!凄い」と大喜びされていました
「で制作費はいくら払ったらいいかな?」って聞かれ
答えたPino「〇〇〇ユーロ」って
当時のまだ何もわかっていなかった私でも
「ええ~こんなに大変な仕事してその値段?Pino本当にそれでいいの?」って思うほど超破格で販売
それから又数か月が経ち社長さんまたご来店
この作品が最終誰の元に販売されたかお話に来られました
アメリカの有名宝石メーカー:T社からの依頼で最終顧客は
あの世界一有名な画家:ピカソの娘さんとのこと
びっくりPinoの作品が海を渡ってペンダントに貴金属で飾りが付き破格なお値段で販売されたらしいです
最終どんな風にデコレーションされたのか見たかったな~
そしてこんな裕福層に販売されるとわかっていたら
もう少し制作代頂いてもよかったんじゃないと思ってしまった私でした(笑)
このあたり最後までエンドユーザー詳細を明かさないのは社長さん超商売人やな~