●五感俳句051・聴覚013・井上白文地
○「我講義軍靴の音にたゝかれたり」(井上白文地01)
季語(無季)
教壇で講義をしていると、軍靴で歩く音が廊下に響いてきました。その音に自らの講義内容がたたかれたかのようです。すべての音までもが戦争一色に染められてゆく時代です。
○井上白文地(いのうえはくぶんじ)(1904~1946)
代表句「山陰線英霊一基づつ訣れ」02
季語(無季)
季語(無季)。福井県敦賀在に生まれ僧院に養子となる。後兵庫県飾磨に移る。福井中学、旧三高、京大をへて、関西大学などに社会学哲学を講ず。三高京大俳句会に入り、『ホトトギス』『京鹿子』に句を投じ、1933年より『京大俳句』を創刊し1940年の弾圧にて終わる。1946年兵役にあって北朝鮮にて戦病死と推定される。句集なし。俳誌『三角点』はその弟子により刊行される。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます