ソプラノ和泉聰子の『おんがくのいずみ』~うたの心をあなたに~

ソプラノ歌手・ボイストレーナーの和泉聰子のブログ。HPは http://lulu-hikichan.jimdo.com

O.F.C.合唱舞踊劇「カルミナ・ブラーナ」

2018-06-16 22:52:17 | 演奏会レビュー
今日は東京文化会館大ホールに

O.F.C.合唱舞踊劇「カルミナ・ブラーナ」

を観に行きました。


以前バレエのない、
演奏のみのカルミナ・ブラーナも
聴いたことがあるのですが、
それはそれで音楽の力に圧倒されて
素晴らしかった記憶があります。


でも今日の舞踏をみて、
最近の作曲家のレクチャーやレッスンで
目の当たりにした、



作曲された音楽を視覚化する
作曲家の意図を動きにかえる



という事をすぐに思い出しました。


音楽に魂が入ったような相乗効果。


酒井はなさんをはじめ
素晴らしいダンサー達が
詩と音楽の本質と表した踊りが素晴らしく
踊りを見ながら、
耳に入る音楽の表情もまた
生き生きと感じられました。



歌手のソリストも素晴らしかった。
特に、バリトンの加耒徹さんが素敵でした。

2009年にle voci のカルメンハイライトでご一緒した事があるのですが(私はフラスキータ、加耒さんはダンカイロ)、あれからほぼ10年、今では人気、実力ともにある売れっ子の歌手です。


合唱団も
この公演のために作られた
特別な合唱団だとの事。
プログラムではオーケストラとも
歌ったことがあるようでした。



私の生徒さんもコロスで出演。


私の知人の生徒さんも
すみだ児童合唱団で出演されていたようです。



とにかく、舞台として完成度の高い
素晴らしい公演だったと思います。



ただ個人的には
今回、合唱が
動きのない合唱と
動きのあるコロスに分かれていましたが

コロスが動かないほうがよいのでは?


と思う箇所が時々ありました。


特に冒頭と最後の

おお、運命の女神よ

の箇所。


ほぼ動きのない中で
片手だけ動かす、
手を広げる、
など単純な動きなのですが
ダンサーが真ん中で動いているので
歌手が動く必要はないかと。


音楽がよい緊張感に満ちているのに
合唱、そして終曲はソリストも
手を広げるだけの動きが
ダンサー達と違うので
むしろマイナスに見えてしまう気がしたのは
私だけかしら?


身動ぎもせず、
力強く歌いきって
センターでダンサーが踊りきるほうが
音楽と舞踏が一体化したように
見える気がしました。



歌手の一声が
素人とは全然違うように



一流のダンサーが手をあげるのと
歌い手が手をあげるのでは
見た目が全く違うのです。
それは寧ろ単純な動きゆえに
よくわかる。。



コロスが細かく動いたり
歌っていない場では
活躍していた気がします。
でも身体の伸びやかさやリズム感、
基本からダンサー達とは違うのです。



私もコロスに参加したいと
昨年の募集を見た時には
チラッと思いましたが。。。


うん、私には無理😅😅


これはプログラムにも書いてあった
主催者の意図なので
もちろん構わないと思いますが、
ダンサーが一流であればあるほど
舞台上のチグハグさが否めません。


それに舞台上両端の合唱は
全く違和感なく存在していたので
私はコロスに無理に動きをつけなくても
必要最小限でいいかと思いました。


それは私の感想。


でもオルフの音楽の輝きと躍動感に
パワーを貰いました。

さあ、また明日から頑張ろう✨






















コメント
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