日々徒然です

カフェにようこそ!

同期の研修医

2013-05-09 00:03:12 | 小説
病院の内科に勤務の俺は毎日フル回転だ。外来をこなし、救命医も兼任している。
先生だって人間だ!余りの激務で、もっと割の良い所へ転院する先生もいる。
先日、部長より「助っ人の心当たり無いか?3人も抜けるんだ。早急に何とかしてね。じゃないと、過労死するヨ」
脅しだ!なんとかしないと!

心当たりがある訳ではないが、余り連絡したくはない相手だ。でも、そんな事は言ってられない。
あいつに連絡してみる。直ぐに、助っ人が2人来た。
これで俺も安心だ。だが、あいつから「おまえのマンションは病院まで歩いて10分だよな・・・。」
気づくとルームシェアをしていた。

あいつはマメだ。忙しくても必ず朝食を作ってくれる。
だが、朝起きると俺のベットに入っている事が多い。俺は抱き枕じゃ無いぞ!
そして直ぐにキスをしてこようとする。

友人も多い、女にモテる、誰もがあいつを好きになる。
だけど、あいつが好きと言った奴は俺だった。
研修医最後の日「好きだ。俺のものにならないか」と言われたが「大切な親友だ」とはぐらかした。

今は・・・。
あいつの理想には程遠いのに。友人で良いと思っていた。
一緒に居られるのなら。
お前とずっと一緒に居られるのなら。
「俺はお前の事が、好きだ」
あいつはビックリした顔をしたが直ぐに満面の笑になった。俺も幸せな気持ちになった。