アラ還のズボラ菜園日記  

何と無く自分を偉い人様に 思いていたが 子供なりかかな?

高倉健と福島泰蔵の生い立ち、其のⅥ

2013年04月17日 | 近世歴史と映画

高倉健の転換期

高倉健インタヴューズ より引用

《高倉健の話》

 俳優になろうと思ったのは、お金がほしかったからです。

恋をした人がいて、その人と暮らすためにお金が必要でした。

 大学を卒業して二年目。知人に新芸プロダクションという事務所を紹介してくださる方がいて、マネジャーになろうとしたんです。

(美空)ひばりちゃん、大川橋蔵さん、錦ちゃん(中村錦之介)がいたプロダクションでした。

事務所を紹介してくださる方とある喫茶店で会ったとき、

偶然当時、東映の専務だったマキノ光雄さんがいらした。その場で俳優と

してスカウトされました。

 (東映の)ニューフェイスに受かってすぐに大泉の撮影所にカメラテストを

受けに来たことをよく覚えています。メイク室で顔にドーランを塗られて、

ああ、役者になると化粧するんだなあと思ったら涙がぽろっと出ましたよ。

翌日から僕と今井健二君の二人は六本木にある俳優座の養成所に

委託研究生として頂けられました。

演技の勉強をすることになったんです。

教室に入って「小田と申します」と自己紹介したとたん、小田君、

いいからまずパントマイムをやってみなさい」……。

周囲がすべて壁で囲まれている場所で火災にあった男をパントマイムで表現してみろ、

ということなんです。

ところが、僕は教室に足を踏み入れたばかりだもの、やれ、と訪われてもねえ。

なかなかできないよね。素人だもの。

 「すみません。できません」と正直に言いました。他の人たちはみんな

煙を吸い込んで咳き込んだ真似したり、

ないはずの塀を叩く格好をしたり、みんな上手なんだよ。

 「小田くんは俳優を目指して稽古にきてるのに、できませんとは何事かね」と

僕だけ怒られました。評価はゼロです。自分には俳優という仕事は

向いていないんじゃないかとも思ったんですが、しかし、

他にできる仕事もないし、

金を稼ぐためにはとにかくやるしかない。それでIカ月の問、

稽古に通っていたら、

突然、主役をやれということになりました。そのまますぐに

撮影現場に入りましたから、僕の演技は誰かに教わったものじゃないんです。

俳優になって三年間くらいは演技のことなんて何もわかっていなかった。

三年目に内出仕夢監哲に出会い、『森と湖のまつり』(九八年)と

いう映画に出演しました。

衣装合わせのときに内田監督から「君の役はアイヌの運命を背負って立つ青年だ。

キャラクターのなかに悲劇的な匂いを出してほしい」と言われたんです。

しかし、僕には監督の言った「匂い」という言葉がまったく理解できなかった。

 「どうして映画に匂いが写るんだ。そんなわけないだろ」なんて腕組んで真剣に

考え込んでたくらいですから。しかし、あの映画に出てから、

僕も少しは自分の演技について考えることを学んだように思います。

 

 

 


高倉健と福島泰蔵の引用文献

2013年04月17日 | 近世歴史と映画

以下参考資料

参考文献

高倉健インタヴューズ        高倉 健/[述]   プレジデント社

証言日中映画人交流        劉 文兵/著     集英社

新編日本のフェミニズム 7      天野 正子/他編集委員 岩波書店

読書の時間によむ本 2小学5年生 西本 鶏介/編   ポプラ社

旅の途中で               高倉 健/著     新潮社

南極のペンギン            高倉 健/著      集英社

貧乏だけど贅沢           沢木 耕太郎/著  文芸春秋

あなたに褒められたくて        高倉健/著         林泉舎

その他、高倉 健、知人の口述を含む

 

司馬遼太郎/著    『坂の上の雲』           文芸春秋社

     〃                 『街道を行く』              週間朝日一九九五号

新田次郎/著      『八甲田山死の彷徨』     新潮社

高本 勉/著       『われ、八甲田より生還す』  サンケイ出版(現在は扶桑社)

      〃                『八甲田山より還って来た男』  文芸春秋社

北上 秋彦/著      『白兵に』                        講談社

茂木巌 /著       『柳匠屯戦記』  茂木穀   (私家版)

内闇官報局           『官報』     明治二十六年二月十目

衆議院・参議院『議会制度七壱年史』帝国議会史 上 昭和三十七年七月

日刊新聞   「朝日新聞」   朝日新聞社     (東京)

       〃     「車奥目報」   東奥目報礼   (青森)

       〃    「河北新報」   河北新報社   (仙台)

堀越 真一 「上州人 豪雪の八甲田山を征す」  (私家版)  

 

私の実母、実家兄嫁 福島家一族、旧姓福島きみの聞取りを含む

その他福島家所蔵、泰蔵手記や報告書など、

現在は 福岡県久留米市の陸上自衛隊幹部候補生学校に寄贈

「事前に申し込めば平日午前8時から午後4時45分までの間で一般も見学可能」