農業少女
3月17日 東京芸術劇場 小ホール1
作:野田秀樹
演出:松尾スズキ
出演:多部未華子、吹越満、山崎一、江本純子
開演前に会場に流れていたCM曲は地方色豊かで、すでに九州にいるような錯覚に陥りました。
農家に生まれた少女が、農家を嫌って東京へ出て行くが、結局地元に戻り、ブランド米「農業少女」を作るが、誰からも注文はこない。
待ちすぎた少女は、人の声が聞こえなくなってしまう。
「まだこない、きっとこない。」
最後の少女の呟きが胸を打ちました。
地方から出てきた純粋な少女が、都会の色や思想に染まって変化し、そして心を壊していく様子を、多部未華子は初舞台とは思えない堂々とした、伸びやかな演技で表現していました。
10年前の戯曲なのに、現在観ても古さを感じないのは、時代が変わっても、本質的なものは変わっていないからなのでしょうか?
前回に比べると、社会的な問題よりも人間面に重きを置いた演出だったな…と感じました。
多部未華子のセリフ回しが、初演の深津絵里に似ていると思いましたが、誰が演じても、誰が演出しても、野田秀樹の書く言葉の持つリズムは変わらないんだと再確認しました。
冒頭で最前列の人たちに配っていたチラシは、客席入り口に置いてあり、誰でももらえるようになってました。
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