事故との遭遇。

先日事故に遭った。
車をぶつけられた。
T路地に頭を出している車の後ろに付いたら、頭を出しすぎたのか、突如としてバックしてきたのだ。相手は女性だった。後ろにいた僕の車をまったく気付いていなかったという。
この女性、一度ならずとも二度もぶつけてきた。
ぶつけた後に、前へ出ようとアクセルを踏んだが、気が動転していたのか、シフトをバックに入れたままだったというのだ。これが二度目。オイ！オイっ！って感じ。
あわてて出てきた加害者の運転手が
「申し訳ございません！」の連呼で、平謝りしてくる。
そんな相手の車の後部座席では、子供が二人無邪気に飛び跳ねて遊んでいる。
僕とたいして年も変わらない母親だった。
また、「大切なお車を傷付けてしまって申し訳ございません！」という。
しかし、「ぶつけといて申し訳ないのですが、私はどうすればいいでしょうか？」
「初めてでわからないので、何をすればよろしいでしょうか？」
と、なぜか質問攻めにあっている。これまた　オイ！オイっ！って感じ。
とりあえず、人身事故ではないので警察には通報せず、近くのディーラーへ見積りを貰いに２台で連なって向かった。事故に関して、僕も詳しくないのでディーラーにアドバイスしてもらう事も兼ねていた。
事情を説明すると、すっかり質問攻めの対象相手がディーラーに変わった。安堵したのもつかの間、ディーラーが見積りを出す為に席を外した。
丸いテーブルに加害者と被害者の二人きりになってしまった。このなんともいえない気まずいシチュエーションは一番恐れていた事だった。
元気な子供達が入り口付近のキッズコーナーで、お構いなしに遊んでいる。
気まずい空気を察知したのか、また、「申し訳ございませんでした。」と始まった。
しつこいくらいに言うので、言葉を遮るように、
「ぶつかった時にお子さんは大丈夫でしたか？」と、僕から聞いてみた。
だが、言わなければ良かったと後悔した。
「うちの子供を気に掛けていただいて、申し訳ございません。余計な心配お掛けして申し訳ございません。あの通り、大丈夫です。」と、もはや　申し訳ございません　が口癖になっている。

程無くして戻ってきたディーラーの見積書には、￥74000の金額が記入されていた。
この金額には加害者もちょっとビックリしていたようだ。
やっと開放の兆しが見えかけた頃、加害者に住所と電話番号を聞かれた。
事故の当事者同士では、当然のことだろうが、住所は拒否し電話番号のみ教えた。
この勢いだと、この人は菓子折りでも持って家にくる事が用意に想像できたからだ。
帰宅後、すぐに電話がかかってきた。
「本日、事故を起こさせていた頂いた○○と申します。」と、
なんとも「当たり屋」的な言葉を使いながらも、またも必要以上に詫びてくる。

結局、一方的に相手側が悪いとのことで、10対0での保険会社の展開だった。