ミナミメダカとカダヤシ
メダカは小学校5年の理科の教科書で取り上げられています。
小学校ではメダカの卵の観察もします。
でも実際に野外で、メダカを見たことがない人も多いと思います。メダカをいつも近くの池や小川で見られる人はとても幸せだと思ってください。なぜかというと日本全国でメダカはとても数がへっているからです。
メダカとよく見まちがえる魚にカダヤシという魚がいます。大きさも形もメダカによくにていますが、よく見ると違います。カダヤシは卵を産みません。卵を産まないで胎生(たいせい)といって魚の赤ちゃんをそのまま産みます。
カダヤシは蚊(か)の発生原因となるボウフラを退治するためにアメリカから1916年に持ち込まれた魚です。
アメリカでもカダヤシをハワイでボウフラを退治するため1905年に導入されました。アメリカでもこの魚をモスキートフィッシュと呼んでおり、日本ではまさにカダヤシという名前を付けました。
1930年ごろまで、アメリカではマラリアを撲滅させるために生息地以外にカダヤシを導入利用しています。
ところが、近年アメリカでも生息地以外での導入が環境にカダヤシが負荷を与えているという意見がでています。
日本では、兵庫県のため池にメダカがたくさんいると聞いて実際見てみるとカダヤシだったという話も聞きます。
カダヤシは暖かい地方ではどんどん増えていっているようで、メダカの卵や稚魚が食べられてしまうこともあるそうです。現在では東北地方南部から九州沖縄にかけて広く分布しています。
環境省は2006年に特定外来種に指定しました。
攻撃性の強いカダヤシが、在来種のメダカを駆逐するなど生態系を破壊する恐れがあるからです。
外来種被害防止法は、許可なくペットとして飼育した個人に対し、1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科すと定めています。
メダカとカダヤシの大きなちがいは
1 「しりびれ」の形がちがいます。メダカの「しりびれ」の形は平行四辺形に近いです。(特にオスはほとんど「しれびれ」が平行四辺形)
2 メダカは卵を産みますが、カダヤシは胎生といってそのまま魚の稚魚(赤ちゃん)を産みます
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