野生生物を調査研究する会がまだ任意団体であったころ「生きている武庫が魚類編」を作りました。
その後、武庫川水系の魚は 1993年7月に当会で出版した 『生きている武庫川「魚類編」』を
もとにインターネットで発信しました。
CDにして教材として活用されるようにもしました
その本に使われていた画像と説明です。
<アブラボテ> コイ科タナゴ亜科アブラボテ属
全長4~7㎝ 支流の流れ口にある岸辺などに生息していたと思われますが、近年では確認されていません。
主にユスリカ幼虫などの底生動物を食べます。卵はヤリタナゴと同じで、淡水二枚貝に産み付けられます.
<オイカワ>コイ科ハエジャコ亜科オイカワ属
全長15㎝ 河川の中・下流域で開けた場所に多く見られます。泳ぎ回りながら付着藻類から水生昆虫・
落下昆虫などを食べます。冬は深みもしくは水生植物が茂っている場所に移動し、摂餌量は減少します。
武庫川では、しばしば水鳥などに食べられているようです。武庫川で最も多く確認され、汽水域を除く
ほぼ全域で見られる魚です。
<カマツカ> コイ科カマツカ亜科カマツカ属
全長20㎝ 河川の中・下流域にある砂や小石混じりの川底に多く生息しています。主に底生動物を食べる
雑食性で、少しずつ前進しながら砂とともにエサを吸い込んで砂だけをえらあなから出します。
おどろくと砂にもぐり、身をひそめて眼だけを出しています。
<カワムツ> コイ科ハエジャコ亜科オイカワ属
全長15㎝ 河川の中・下流域のおだやかな淵に多く見られましたが、近年では改修工事などによって深み
がなくなり、減少傾向にあるようです。岩などの間に隠れ、開けた場所にはあまり見られません。主に落
下昆虫・底生動物を食べていますが、付着藻類も食べます。武庫川では、よく見られる魚です。
現在A型、B型と分けられるようになりました。
<ギギ(ハゲギギ)> ギギ科ギギ属
全長30㎝ 河川の中流域に生息しています。石の下や水草などが茂っている所にひそみ、小魚・エビや
底生動物などを食べます。卵は、石の下面や石垣の中に産みつけられます。胸びれの刺と基底部の骨を
すりあわせて、ギ-ギ-と音を出します。
<スジシマドジョウ> ドジョウ科シマドジョウ属
全長8㎝ 河川の中・下流域にある砂底に生息しています。主にユスリカ幼虫などの底生動物やミジンコ
などの動物性プランクトンを食べています。武庫川では、1986年(昭和61年)以降確認されておらず、
環境などの変化に弱い魚なので環境の悪化が心配されています。
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