野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

国際協力 アマゾン自然学校前夜2003年

2018-07-17 | 野生生物を調査研究する会歴史

JICAの広報誌に 「FRONTIER」がある。2003年7月 NO.48に当会のアマゾン自然学校の打ち合わせの様子が載った。

記事は以下の通り

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身近なアマゾン
二人三脚でつくり上げるNPOとの連携協力

午後6時、兵庫県のNPO「野生生物を調査研究する会」(以下、野生生物の会)の理事長・今西将行さん、理事・黒田明彦さん
、林建佑さんが、JICA兵庫国際センター(HIC)の会議室に現れた。同会が提案した「アマゾン自然学校プロジェクト」が、
草の根技術協力事業(草の根協力支援型)案件として、採択に向け、大詰めの調終に入っている。
 同会は、多くのメンバーが兵庫県職員や教員といった仕事をもちながら行動をしている。もともとは兵庫県の河川流域が
メーンフィールドで、地元の野生生物の調査、研究をもとにガイドブックやカードなどの教材を作成して、流域の小中学校での環境教育を促した
り、教員や一般市民を対象にした環境セミナーを開催したりしてきた。
 今回の自然学校プロジェクトは、JICAの支援のもと、ブラジル.パラー州で現地に適した教材をつくり、自然学校を開いて環境教育を行うもの。
同時に、教材を使って森林インストラクターを養成することで、継続して現地で環境教育が実施できるようにするという。
そのため、トメアス文化協会とともに現地調査などを行う。HICにとっては、2件目の草の根協力支援案件(NGO/NPOによる3年以下の事業が対象)
であり、草の根協力支援型としてアマゾン地域で実施される初めての案件となる。
 
夕方から始まる会議

「みなさん仕事をおもちなので、会議はいつも夕方からなんですよ」とHIC業務課の阪本真由美さんはいう。
今の会議は、野生生物の会から、経費積算方法などについて質問がなされた。
ざっくばらんにみなが意見を述べあう姿に、NPOとセンターの間に信頼関係が育まれている様子がうかがえた。
 それもそのはず、こうした会議は、野生生物の会が草の根技術協力事業の相談に初めてHICを訪れた昨年秋から
頻繁に行われてきた。草の根協力支援型は提案団体とJICAが話し合いを重ねながら、その提案内容を問めていくところに特徴がある。
手間暇のかかる面もあるが、両者がじっくりと検討を加えることで、無理がなく、持続的な効果が期待し得る活動計画を作り上げることができるわけである。
 「JICAで仕事をしていると、先方政府との協議を通しての協力スキーム作りが中心となり、本当の現場の顔が見えにくい一面があります。
でも『草の根』は現場の息吹が感じられるところが魅力の1つで、現地で活動したい、と意欲に燃える人たちとのふれあいを通して、私自身が学ぶことも多いんです。
NPOのみなさんの真摯な姿を見ると、夢の実現のために自分もできるかぎりのことをしたくなります」と阪本さんは語る。
心をつかむ教材を
野生生物の会がブラジルでの活動を思い立ったきっかけは、同会のメンバーである京都大学農学部の林さんが(社)日本ブラジル交流協会の研修制度を利川して、2001年4月から1年間、ブラジルで林業研修をしたことだった。
林さんは、小さいころから自然や熱帯雨林に関心が強く、同会には、高校時代の恩師が参加していたこともあって入会した。
 林さんがメールなどで送ってくるブラジルレポートに触発され、今西さんたちも2001年夏、ブラジルを訪問した。
 「たとえば、現地の木材は多くが無駄になっており、木が次々と伐採されている。資源は無限にあると思っている人も多く、そんな人たちに環境の有限さ、
 環境保全の大切さを伝えたいと思いました。滞在でお世話になったトメアスの人たちも、ブラジルで環境教育を行いたい、という気持ちをもっていて、
 意気投合しました」と今西さん。当初は、ブラジルにまで活動を広げることに反対する会員もいたが、5月中旬の総会では、プロジェクトの実施をめざ
すことが全会一致で採択された。
 小規模でも、特定の分野で高い技術や経験をもち、これから国際協力を積極的に展開していこうとするNPOやNGOは少なくない。
そんな団体にとって、草の根技術協力事業の草の根協力支援型はいい足がかりとなるかもしれない。 
 HICの神谷克彦業務課長は、こうエールを送る。「野生生物の会は、これまでほとんど海外での経験はありません。
しかし、彼らがすばらしいテキストを作りだし、子どもたちが環境について興味深く考えることができるよう、さまざまな創意工夫を吸れていることに注目しています。
郷土の自然と教育という、2つの現場を熟知していることも感じます。ブラジルでもぜひ、人々の心をつかむ教材を編みだし、環境教育を軌道に戦せていただきたい。
JICAとしても、資金面での支援だけでなく、さまざまな角度からバックアップをしていきたいと思います」。
 
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この経過がありアマゾン自然学校が実現した。

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