おもむくままに・・・!

ゆったりと、流れのままに、拾いもしない、捨てもしない・・・。 おもむくままに・・・そして私がいる。

長い夜に

2017-10-04 07:06:48 | Weblog

来るはずのない電話を待って

受話器を見つめて過ごす夜

地図の上での 距離を

無限大と思う



離れていることは

思いを強くすることだと

誰かが言ったように

心が求めるものを

確かめることができる



夜を揺るがす風の声を

木の葉のこすれる音で知り

軒をたたく雨の訪れを

雨粒の嘆くさまで覚え

この風は かなたの地にも

この雨は 遠い地の窓をも叩くかと



夢の中を 魔法のじゅうたんで飛べば

瞬時に 距離を縮めるけれど

してはいけないルールが

たくさんの妨げとなり
 
夢でさえ 思いはかなわない



長い夜は

早く明けよと

夢の中にたたずみて

夜明けを告げる鳥の声を待つ


バーベナ
花言葉 感受性

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芒(すすき)のごとき・・

2017-10-03 19:05:50 | Weblog



世の中を

知り尽くした顔をして

わがままでさえ

聞き届けようと

つとめて平静を装った風で

耳を傾ける



風に身を任せながら

秋を飛び越して 冬が来ようと

山から雪の知らせが届こうと

鷹揚な態度で やり過ごす



それだけなら

さして惹かれはしないけれど

かいま見せる 当惑と

すばやく切り替える

辛らつさのギャップに

ふと惑わされる心がある。



あなたは 野の果ての

芒(ススキ)であろうかと


すすき
花言葉 心が通じる
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こころの反乱

2017-10-03 03:34:27 | Weblog


無くした鍵を

探し探して

街を彷徨い

帰り道を

忘れてしまった




待つ人もいない

家ではあるが

古い愛と

壊れた心と

過ぎてきた日々の

記憶の詰まった

その象形をまだ

忘れてはいないから

辿りつかねば

明日は来ない




無くした鍵は

何処かの道端に

ほんとは自分で

捨てたのだろう




無意識のうちに

投げたのだろうか

心の声に 

導かれてか




家は心の

シェルターのはずが

帰り着く意思すらも

捨てようとするのか




それほどまでに

何を望むのか




明日が 来なくてもか


パコパ
花言葉 小さな強さ
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恋をなくした乙女に

2017-10-02 19:04:10 | Weblog


雨に濡れて

傘もささずに たたずむ乙女

思いがあふれて言葉にならず

目には大粒の涙が

今にもこぼれんとして




雨は 降り続き

傘を持たない乙女は

秋の夕暮れの雨に冷え込み

肩が震えている

その視線の先は 海で

絶え間ない思いの去就が繰り返され

立ち去ることすらできないでいる




乙女よ

初めての恋を 失くしたか

その人は 海の向こうに去ってしまったか

人が生きて出会う恋は 一つだけではないのだ

すべてをなくしたように嘆くのはやめて

明日の日の出を 祈るがいい




顔をあげて 涙をぬぐって

笑顔を 見せておくれ

胸の痛みは 雨とともに海に返そう

わたしたちは こうして

いくつかの恋をなくしながら

また きっと いい恋に巡り合えると

信じるから 日常の 耐えられない苦痛も

我慢できるのだよ




いたいけない乙女よ

初めての恋が消えたとしても

あなたの人生を変えるに値するほどの意味はない


ペチュニア
花言葉 心のやすらぎ
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恋するように

2017-10-01 18:02:07 | Weblog


通りすがりに

出会っただけなのに



なにか違って見えたのは

どうしてだろう



立ち去りがたくて

幾度も通り過ぎて



散歩コースは

きっと出会える路に変わる



思いは胸にためて

繰り返すだけ

何かが 生まれるまで

何かを失うまで



今にも飛び立ちそうに

軽やかに微笑まれると

後ずさりする思いで

そ知らぬふりで通り過ぎる



目配せして

夢幻の空間にいざなう時は

気もそぞろに

坂道を 駆け上る



無邪気といおうか

無心というか



何がしかの思惑を含んだ

仕草との あきらかな違いに

日々 魅せられる



知らず知らずのうちに

恋に落ちる



あなたは

行きずりに出会った

いとしい花

その名は 秋桜
 


コスモス
花言葉 乙女の真心
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おしゃべり

2017-10-01 07:02:36 | Weblog


追いかけると

逃げていく

逃げると 追いかけてくる



あなたとの 距離は

今以上に 近づくことはないけれど

これ以上 離れることもない



わたしは あなたの影で

月夜には くっきりと

存在をあらわにするのに

闇夜には どこかに潜んで

息遣いだけを届けようとする



夜飛ぶ鳥の 名前を借りて

思いを伝えようとする

ふくろう 不苦労

それとも はたまた

こうもり 幸守



わたしは あなたの一部で

行先のない 旅を続けて

恋もどきの

おしゃべりは 尽きない


金魚草
花言葉 おしゃべり
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