河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

満月種まき

2022年03月11日 | 菜園日誌

 昔のお百姓は太陽の動き(太陽暦)で四季を知り、月の満ち欠け(陰暦)を基準にして農作業をしていました。
 太陽の動きを表した「春分(彼岸の中日)」は、21日だと今のカレンダーでわかりますが、満月がいつかは、旧暦でしかわかりません(今はネットですぐに調べられます)。三月の満月は18日(旧暦2月15日)。日がずれるのは、月の満ち欠けの周期(新月→満月→新月)が約29.5日なので、ややこしい調整をしているからです。
 「満月種まき」という言葉は、満月の日に植えるのではなく、気温と発芽日数を考慮して、満月に芽がでるように種まきをするということです。
 ウミガメの産卵が満月前後に多いことからもわかるように、動植物の成長は月の満ち欠けの影響を受けているのです。 

 新月から満月の期間(上弦の月)は、葉や根、茎が大きくなる栄養成長が緩やかに上昇します。満月から次の新月までの期間(下弦の月)は、花が咲いたり実がなったりする生殖成長が緩やかに減少していきます。
 そこで、満月の前にた値を蒔いて(図のA)、しっかりと発根させて芽を出させると養分を吸う条件が早く整い、丈夫な苗に育つというわけです。
 満月は害虫の交尾、産卵の時期なので、満月の少し後(図のB)に防除するとよいそうです。成長が弱まるCは除草。成長が高まっていくDは定植・追肥ということになります。

 どうやら引力が関係しているそうです。「太陽―地球―月」が一直線になる満月は植物なら樹液、動物なら血液の流れが活発になる。「太陽―月―地球」の新月は、一方に偏りすぎて巡りが悪くなる。人との関連は不確かですが、満月の日は犯罪や交通事故が多いのも事実です。
 ともあれ、13日あたりにキャベツでも蒔こうとするか。

※絵は竹久夢二


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