大地一人の実家は、スーパーをやっていたが、
昔は何でも、量り売りだった。
昔と言っても、
昭和30年代の話。
果物ばかりでなく、
お菓子も、惣菜も、油も、
何でも計り売り。
油なんかは、人々は、一升瓶を持って、
買い物に行った。
豆腐は鍋を持って、買いに行った。
キャラメルだって、一個1円のキャラメルがあった。
惣菜などを包むものは、
「経木(きょうぎ)」という木の薄皮で包んでいた。
お菓子は紙の袋だ。
古新聞紙で包むのも、全然、普通だった。
買い物には、風呂敷も必需品だった。
風呂敷のいいところは、
肩に背負えることだった。
箱も、ダンボールではなく、木の箱が主流だった。
プラスチックの箱はなかった。
単位は、グラムではなく、
モンメ(匁)や、カン(貫)も平行して使われていた。
また靴のサイズは、モン(文)が普通だった。
シャク(尺)やスン(寸)は、大地一人の小学生のころには、
消えていた。
要するに、何でも、国際化され、技術革新されていった・・・という話です。