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古今東西のアートのお話をしよう

水墨画の世界 雪村・奇想の誕生

雪村の作品で人気があるの
仙人らを描いた、人物画だろう。

雪村の『奇想』が最もよくわかり、軽妙で洒脱な画僧雪村の特徴が
よく出ている。


(写真はすべてネット画像を借用しました)







雪村 呂洞賓図 三点 室町時代

最初の一点は、重要文化財で大和文華館蔵、ほか二点は個人蔵

南宋の羅漢図から発想しているらしいが、龍頭にのり水瓶から子龍を登らせるという図像は雪村の独創らしい。



雪村 琴高仙人・群仙図 重要文化財 室町時代 京都国立博物館




琴高仙人

中国漢代の劉向が選した仙人の伝記集『列仙伝』のエピソードを絵画化した作品。
エピソードは、琴高仙人は弟子たちに龍の子を取ってくるといい、“たく水”という川に入った。弟子たちが約束した日に岸で待っていると、琴高仙人が鯉に乗って“たく水”から現れた。琴高はその後鯉に乗って去った。


【参考】
列子全伝・琴高




雪村 列子御風図(れっしぎょふうず) 室町時代
東京・アルカンシェール美術財団

列子は、中国で道術を極め風に乗ることができたという。

列子は、「風がわが身に乗って いるのか、わが身が風に乗っているのかも全く意識 しない境地に達し得た」と語っている。

風に乗って列子が岩からふわりと浮き上がっている。







雪村 蝦蟇鉄拐図 室町時代
東京国立博物館

自分の魂を飛ばす李鉄拐(りてっかい)と蝦蟇を操る蝦蟇仙人(がませんにん)。右隻ではふっと息を吐いて自分の魂を飛ばす鉄拐、左隻では蝦蟇仙人が三本足の蝦蟇を操って、蝦蟇から息が出ている(吸い込んでいる?)。
鉄拐は魂を飛ばしている時、弟子が体を燃やしてしまい、近くにあった死体に仕方なく入ったそうだ。

蝦蟇仙人と蝦蟇の楽しそうな?表情と構図には思わずぷっと笑ってしまいますね。



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