2025年2月2日(日)曇 浦添市。「うらそえ」市。濁らないのだ。
2025年2月2日、浦添市長選及び同市議選が告示され、選挙戦が始まった。私も行ってみた。
浦添市は、那覇市・西原町・宜野湾市に囲まれた19.44平方キロ、人口115486人(2024年12月末現在。(住民登録者数※住基法改正により、外国人登録者数を含むとのことであり、米兵・家族・軍属は含まれていない。註:日米地位協定第9条「軍隊構成員などの出入国」の「2 合衆国軍隊の構成員は、旅券および査証に関する日本国の法令から除外される。合衆国軍隊の構成員及び軍属ならびにそれらの家族は、外国人の登録および管理に関する日本国の法令の適用から除外される(後略)」。
北側に東中国海が広がり、国道58号を挟んで米国海兵隊キャンプ・キンザ―が広がっている。ここは1996年のSACO合意で返還が確認された。2006年の米軍再編の「ロードマップ」でも確認されている。2013年の「沖縄における在日米軍施設・区域における統合計画」で返還可能な区域、返還手順、返還時期が確認された。しかしこの統合計画の大前提は、返還は、代替施設を建設・確保してからとなっており、全体としてどうなるかによって、不確かなのだ。一度返還が合意されたから、「返還」されるだろうという推定(希望的観測)をしても、殆ど意味はない。
浦添市長選に立候補したのは、現職(3期)の松本哲治氏(1967年生まれ)(自公の推薦)と、告示日直前に立候補を表明した里道あけみ氏(1957年生まれ)(無所属)だ。彼女の立候補は、「浦添西海岸の未来を考える会」が擁立したものであり、党派主導ではない選挙となる。松本市政が那覇軍港の浦添沖に「苦渋の判断」と称して、移設する方針に対して、里道氏は西海岸の埋め立て反対を掲げ、「自然をいかしたまちづくり」を掲げている。また産業振興も中央政府に依存した(基地容認の)あり方を批判し、沖縄独自の産業振興にこだわるところが、ポイントだろう。
里道氏は、新日本婦人の会の沖縄の事務局長だが、共産党の支持を得てのことではなく、「浦添西海岸の未来を考える会」が擁立したものだ。無論、オール沖縄会議の決定とも関係ない。
党派の「色」を問題に据えるのではなく、「この海を守りたい」から広がる浦添市のありかたを追求する姿勢に私は共感している。前置きが長くなったが、もうひとつ釈明を挟む。1日深夜(2日1:30)まで自宅で作業をしていたので、私は出発式に行くことができなかった。結果的に2日、二人の候補者に会えず、残念。
名護から浦添市にバスで行くと、117番バスの「幸喜」下車、モノレールで「古島」(那覇市)から「大平」(浦添市)へと考えたが、「琉球大学前」下車から、「沖縄中部商業高校前」(宜野湾市)から大平に向かった。やんばる急行に間に合えば、直接「大平」に行けた。
13:39 国道330号線の上を走る県道38号線の大平に設置されている選挙ポスター掲示板。
「軍港より給食費ゼロ」のあけみさん。まつもと哲治さんはスマホ等(SNS)を見よのようだ。チャンネル登録からスマホ選挙へ。
市議候補者も隣に看板が設置されているが、後ほど紹介する。
13:41 県道38号から国道330号を見下ろす斜面にヒカンザクラが咲いている。
結局、大平にあるはずの里道選対事務所を見つけられなかった。仕方なく、サンパーク通りを経て、その海に出てみよう。城間(ぐすくま)で2カ所も道を間違えながら進んだ。寝不足が堪えている。
14:45 城間の交差点で国道58号を渡り、キャンプ・キンザ―(北東部)に沿って進む。正面はキンザ―の官舎だ。
14:51 キンザ―側に渡る。「警告版」だが、「警告」となく「無断での立ち入りは禁止されている」とある。
14:52 兵舎とコンテナ。
14:53 フェンスと軍・官民境界の杭。普通だと官民境界となるのだが、沖縄では軍・官民境界があるのだ。軍は米軍への提供地、こちらがわは、官、県道38号線の歩道部脇(民有地も含むだろう)。何しろ日本法の常識が通用しない。
もう一つ言うと、上部が赤い杭だが、こちら側からは文字は白紙。米軍への提供地に入らないと見えない。杭=標識は一人たたずむのか。権力を背景にしているから、見えずとも暗黙の圧力なのか。不思議だ! 私が「透過光」を浴びせたら、「防衛省」と見えたのだ。否、否確認したまで。
15:06 キンザ―へのゲート前の交差点。
15:10 市議候補者の掲示板。定数27に35名が立候補。与党が多い。自民が7名、公明が4名、共産が2名、立憲が1名、社会大衆党が1名。れいわが1名。無所属(20人)は、よそ者には判別できない。無所属だけど、こうしたいと表現して欲しい。
15:13
15:15 選挙掲示板と米軍兵舎。関係ないようで、おおありなのだ。
15:23 ここです。この海を守りたくないですか?
15:24 干潮時。まだ引いている最中です。
15:25 先端から北側を見る。
15:26 正面にクロサギが下りた。
15:32 カーミージー。珊瑚礁の海辺。市民の憩いの場。
15:34 この階段から降りれる。
15:40 公明正大に選挙が行われますように。
沖縄戦のさなか、米軍の侵攻後、駐留から米軍基地だが、以前はここらにも固有の顔をした人が住んでいただろう。私は80年前の庶民の暮らしぶりを想起したい。
戻ります。
15:49 この海を振り返る。
15:50 中央:牧港火力発電所。右:「HOTEL 恋するピエロ」ラブホテル。Relax &Dream とあるから米兵歓迎か。
実態は不明。
16:11 上を見上げると、高圧線鉄塔。牧港発電所の電力がこの右側にある変電所で減圧されて、キャンプ・キンザ―に供給されている。
16:13 市議選候補掲示板。
誰が当選するのだろう。
この海を守りたい人の当選を祈りたい。