昨日(2021年8月22日)行われた横浜市長選は、20時に、山中竹春氏にゼロ打ちが出た。驚いたね。大逆転だ。
①山中竹春(立権民主党推薦) 元横浜市大教授 506392票
②小此木八郎(無所属) 前国家公安委員長 325947票
③林文子(現職3期) 196926票
④田中康夫(無所属) 元長野県知事 194713票
⑤松沢成文(無所属) 前神奈川県知事 162206票
⑥以下略
8名が立候補していた。保守は現職の林文子に菅総理の肝いりで出た小此木八郎氏。分裂選挙。山中竹春氏は立憲民主党推薦だが、共産党、社会民主党も支援した。
しかしカジノ誘致の現職林氏に、これを不利とみた菅・小此木陣営がカジノ反対に回りながら、大敗を喫したのだ。如何に菅政権が支持されていないかが露呈したのだ。コロナ禍を無視し、オリンピック・パラリンピックにひた走る政治のラベルに、横浜市民はペケを押したのだ。
因みに菅義偉も小此木八郎も横浜が地盤。菅は小此木八郎の父の秘書から政治家を志していったのだ。この2人3脚が墓穴を掘ったのだから、菅にとっては致命的な敗北となったかもしれない。
他方で、立憲民主党などの野党にプラスに動いたかといえば、そうはいえないだろう。最低の菅・小此木批判であって、それ以上ではあるまい。
ただこの結果は自民党総裁選を早めるだろう。新たな総裁が選ばれて、総選挙となるだろう。そうなると、自公(維新?)はそこそことって、相対安定となりかねない。もしも菅が解散のカードを先に切れば、総選挙は、自公ぼろ負けになるだろう。こうなると、また訳のわからない連立政権になり、混迷していくだろう。
今度の結果に私たちが浮かれていては、どうなっても芳しい結果は生まれない。共産党・社民党が安保体制に切り込むほどの政治を示さなければ、失速していくだろう。野党は米国の属国から脱する道筋をつけていくことができるのか? 沖縄から見れば、ここが一番のキーポイントとなるだろう。
沖縄が沖縄だけのことに縛られていては、先を見通せないのだ。私は、「棚ぼた」はないと考えている。これは民主党政権時代をもっと総括しなければならないということだ。
余談:個人的には、田中康夫の奮闘を評価したい。4位だが、この乱戦の中での4位は貴重だ。市民と対話し、市民から学ぶ政治家を生み出すのは、結局、私たち市民の政治的な成熟に掛かっているのだ。