ショーウィンドーの前を早足で通るこの時期、
一日の疲れを癒してくれるのは昼食の時間。
おひさまが恋しいこの季節は、
煌く海の景色が網膜から刺激を与える。
その景色を見ていたらハットし、
忙しさに疲れていた背を伸ばす。
昼食時に煌めく海を見ていると、ついつい疲れも忘れ眠気に誘われてしまう。いつも人の流れに飲み込まれ、忙しさに自分の瞳に何が映っているのかわからない。帰宅すると一番に紅茶を入れ、酒を入れて温まることにしている。暖房の機械的に回る音は、澄んだ空気の寒さを感じさせる。目に写る骨ばった木々の景色は、春が来るまで続いて行く。
僕と彼女は、煌めくターコイズブルーの砂浜に下りると、金髪のカップルが携帯でスナップ写真を撮っていた。今夏の思い出の一枚になるのだろうと思った。現在の自分を把握することは、失敗とか成功を問わず過去を振り返る。ターコイズブルーの煌めく海をバックに、白いボールがビーチバレーのコートで舞っている。彼女の横顔は、夏らしい陽ざしに煌めいている。