お別れなんか嫌い。無理。そしてびっくり記念日

いよいよ今日が、登園最後の日。

結局お手紙は書けなかったけど、

連絡帳に、今持てる言葉をぜんぶ、書いた。

絶対に遅刻させられない最終バス。

添乗員さんにお礼を言ったときに見た、バックミラーにうつった、運転手さんの、シャリを見る優しい目に、ぐっと来てしまった。

長年一緒にここから見送っていた友達とも、明日から毎日会うことはなくなるんだなあ。バスも、これで終わりだ。

次から次へと、終わりがやってくる。もういやだ。

軽く頭痛がする。

もう私、緊張してる。家で縮こまって、体力を回復させるつもりだった。でも不安で・・。

帰りは、自転車で迎えに行くと決めていた。

たくさんの先生にご挨拶。でも、十分な言葉がやっぱり出てこない。

いっぱい抱っこしちゃった、とか、この笑顔はずるいわ、とか、男前になりそうと期待してますとか

かわいがってもらったんだなって。

今日は園をぐるりと一周お散歩したんだって。

きっと、シャリバンにはお別れの意味はわかってない。

けど、最後のお当番だった今日は、いつもサヨナラの歌で泣くところを、

にっこり笑顔でいられたんだそう。

いつも、登園してくると、頭をなでなでしに来てくれる3人の女の子が誰かもわかったし・・・。

私だって、なんでもかんでもこんな感傷的になってるわけじゃない。

我が子を、こんなに愛してもらったら、もう無条件に・・・なんやろう


もうどうしようもないから帰るしかない。

後は、この子がここでのことを忘れないように、ちょいちょい散歩しにこよう。すっかり忘れてしまう前に。

お別れなんか嫌い。無理。



ぷわーーーっと自転車で出発すると、

これでほんとに全部終わったんだと思った。

桜は満開。

よし、兄、ギャバンを連れてもう一回花見しにこよう。

ミルクを飲ませ、私はお弁当を食べ、スーパーでエクレアとチョコモナカジャンボを今日も買って、

最強ベストスポットへ！！

レジャーシートをしいてちんまりしていると、たくさんの人が話しかけてくれる。

「お花見ですか？」

「今年はいつもよりすごい気がする。満開で、きれいやねえ。」

「こんにちは。」

「お花見？いいねええ。。

などなど・・・。いつもみたいに自転車で爆走してたらこんな会話なかったもんなあ。

ギャバンが、シャリバンを立たせてみようよ、などと言う。

いや、無理やから。昨日もさんざん訓練で泣きながら練習してたのに。

それでも、そろそろ手つなぎ歩きなら、できるかな・・・と期待してもらっていたところ。

両方から、二人で手をつなぐスタイルなら立ちやすいんじゃないかとも思い

そうしてみた。

「ママ、小指だけにしてみて」

ギャバンの言うとおりにする。

ギャバンもす・・・と離すと

えーーーーーー！！！！！！！立ったーーーーーーーー！！！！！！！！！！！！！！

キャーーーーーーーーーー！！！！！！

静かなお花見から一転大騒ぎ。

何回も何回もやらせてみる。

ほんの何秒かなんだけど、たしかに一人で立っている。

コンクリートで何度もこけて、嫌になった模様。

まさかこんな早くに、こんな姿が見れるとは。

びっくり記念日、いや、ひとりだち記念日です。

園の先生に、はやく知らせたいなあ、と思う。きっとすぐ、伝えられると思う。

今日はありがとう。みんなに全部に感謝したい。本当にありがとう。