ゆうちゃんの独り言

モーツァルトが大好きで毎日欠かさず聴いています。人生の生き方は仏教で毎日般若心経を唱え、時間を見つけて寺巡です。 合掌

■ NHK音楽祭2011NHK交響楽団演奏会を聴いて♪♪

2010-11-07 11:52:38 | Weblog

 昨日NHK音楽祭2011でNHK交響楽団演奏会を聴いてきました。音楽祭としては2
日目になる演奏会でした。指揮はアンドレ・プレヴィンでブラームスの交響曲第3番ヘ長調
作品90と交響曲第4番ホ短調作品98の2曲でした。

 今年のNHK音楽祭は、偉大なるドイツ3大B(バッハ、ベートーヴェン、ブラームス)
と題した演奏会になっていました。若かりし頃は3Bは大好きで聴き込んでいましたので、
久し振りに青春時代に戻る気持ちでチケットを購入しました。

 ただ第1日目のバッハ「ミサ曲ロ短調」指揮:ニコラウス・アーノンクール、演奏:ウィ
ーン・コンツェントゥス・ムジクス、合唱:アルノルト・シェーンベルク合唱団の演奏会だ
けはスキップしました。以前のNHK音楽祭でモーツァルトのレクイエムを聴いたときの印
象があまり良くなかったという理由からです。演奏の解釈でアーノンクール節が沢山出てく
るところが大好きな人にはたまらないのだと思いますが、私には合わないからです。

 さて、今回のブラームスの演奏会ですが、一言で言うと円熟したブラームスで今の季節の
ように音の秋を感じました。第3番は初秋の感じで、第4番はまさに晩秋の感じをもった楽
想です。これらの曲を円熟しきったプレヴィンが指揮するのですから、ブラームスのブラー
ムス的な演奏内容でした。

 個人的には休憩後の第4番の交響曲の方が心に浸みました。正に人生の第4コーナーを回
り最後の直線コースを静かにそして確実に駆け抜ける思いで聴いていましたし、プレヴィン
もそのような演奏をしてくれました。さらに数か所のところでは、自然と涙が出そうになり
心の中では確実に涙が出てしまう、そんな自然な流れがありました。

 モーツァルトが最も好きですが、やはり青春時代に聴きこんだブラームスは忘れられない
ものがあります。ベートーヴェンは青年ですがブラームスは親爺的な哲学を感じます。仏教
的ともいえるようなものがあります。さらに聴きこんでいると不思議なことにモーツァルト
に近い心情に満たされます。

 今回の演奏は、プレヴィンの円熟した演奏の中に人生の淡く夕暮れのような晩秋の想いを
一杯に感じた演奏会でした。今回の演奏ではチェロとコントラバスならびにヴィオラが充実
した演奏で脱帽でした。それに比べるとヴァイオリンは気持ちが乗っていないというか表面
的なものを感じました。

 最近のN響の演奏では特にヴァイオリンパートの演奏に疑問をもっています。先日の小澤
征爾が指揮したサイトウキネンのような演奏で無くとも良いですが、もう少し気を入れた演
奏をして欲しいと思います。ヴァイオリンパートだけに限って言えば先日聴いた東京都交響
楽団の方が上だと思います。

 今回も感じましたが、アンドレ・プレヴィンのように高齢になっても今回のような充実し
た演奏を披露してくれているのですから演奏者はもっと気を入れたものにし力を出し切った
最高の演奏にして欲しいと思うのは、私だけではないと思います。

 NHK音楽祭2011の第3日目は今週の水曜日で、ズービン・メータ指揮によるイスラ
エル・フィルハーモニー管弦楽団で、ベートーベン:交響曲第6番ヘ長調「田園」と交響曲
第7番イ長調です。イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団は初めて聴くのでとても楽しみ
にしています。