くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

地図にない場所(102)

2020-07-14 19:48:11 | 「地図にない場所」
「――あれ見て!」と、サトルが震えているリリに言いました。「あれ、ほら、あそこに白い建物が見えるよ」
 サトルが指を差している方向に、少し小さめの白い家が建っていました。丸い屋根をしたその建物は、まるでひょっこりと、地面から突き出したキノコのようでした。
「あそこかもしれない。ねぇ、あそこに下ろして――」サトルが言うと、天馬は下から吹き上げる猛烈な風を切り裂きながら、まっしぐらに白い建物へ急降下していきました。
 サトルとリリは、白い建物の前で天馬から降りると、入口のドアを見つけて、ノックをしました。しかし中からは、なにやらチャカチャカとした音楽がかすかに聞こえてくる以外、誰も出てきませんでした。
「――おかしいな」と、サトルは首を振って、何度もどんどん、とドアを叩きました。「すみませーん。誰かいませんか。すみませーん……」
 サトルが、ドアをどんどんと叩いていると、中から聞こえていた音楽がピタリと止み、ドタドタドタ、という足音が、かわりに聞こえてきました。
 すると、いきなりドアが開いて、髪を短く刈った白衣を着たおじさんが、出てきました。

「――なにか、用?」

 と、おじさんは、顔に似合わない高い声で言いました。
「あの……風博士さんですか……」と、サトルは相手の顔を覗きこむように言いました。
「そうだけど……なにか?」
「――よかった」と、サトルは言うと、リリと一緒に、うれしさのあまり飛びあがりました。風博士は、滅多に来ない客が、なにやらおかしな子供二人なので、ちょっと疑わしい顔をしていましたが、こんな所で話をするのもなんだから、と建物の中へ招待してくれました。

「――で、こんな所までなにしに来たの?」と、博士は言いました。

「あの、ぼく……信じられないでしょうけど、ドリーブランドの人間じゃないんです……」と、サトルは風博士の目を真剣に見ながら言いました。
「うそだろ――」と、風博士は、はっきりと言いました。「君ねぇ、大人をからかうんじゃないよ。ドリーブランドの人間じゃない者が、なんでドリーブランドにいなければならんのかね」
 サトルは詳しく話そうとしましたが、風博士は「……帰った帰った」と、部屋に入って、まだいくらも経っていないというのに、二人を早々に追い出そうとしました。
「すみません、聞いてください――」と、リリが、風博士の腕にしがみつきながら言いました。「わたし達、帰る方法を探しに、博士の所に来たんです……。わたしは、ここの人間だけれど、サトルは、本当にに異世界から来たんです。博士は知らないでしょうけど、異世界には、ちゃんと、わたし達と同じ人間が住んでいるんです。――嘘は言いません」
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よもよも

2020-07-14 06:11:25 | Weblog
いやはや。

夜は寒い。

日中低温サウナみたいなのに、

日が暮れたらあそこもここも縮み上がるくらい寒くなる。

極端すぎて体がついてかない・・・。

案の定仕事でも何人か風邪? で休んでるし。。

で、熱が引いてもすぐには仕事に出てこられないんだってさ。

感染症かもしれないんで、様子見なきゃダメらしい。

ウム。

感染症は困ったもんだけど、雨も困ったもんで、

線条なんたらって九州に襲いかかってきたけど

北海道の近所にも

記録的短時間なんたらで100ミリ近い雨が降ったようで、

手分けして点検に出動した。。

街の中は影響なかったけど、山の奥の方が崩れたりって被害があったらしいわ。

迷惑だよなぁ、予報どおりの天気になってほしいわ。。
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